訪問看護師に興味はある看護師は3割強、しかし、実際に働いてみたいと答えて人はわずか4.5%。その最大の理由は1人で訪問し判断せねばならないという不安と、オンコール対応への不安が原因と言われます。しかし、その待遇にこそ問題があるのではないでしょうか。責任の重さと求められるスキルに見合った報酬を支払うべきです。少なくとも病棟看護師よりは高い報酬が必要かと思います。
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訪問看護のイメージギャップ、その根底には…

加納一樹(ハイズ株式会社 コンサルタント)
日経メディカル2018.11.02

 看護師人口の中で「訪問看護師として働いている」または「訪問看護に興味がある」という方はまだまだ少数派でしょう。しかし、国の医療政策を見れば、今後も在宅ケアのニーズがますます高くなることは明らかです。従って、長い看護師人生において、訪問看護へのキャリアチェンジは合理的かつ現時点では攻めの選択だと言えるでしょう。

ここに興味深いデータがあります。2017年度にレバレジーズ株式会社が実施した「看護師の『訪問看護の仕事』に関する意識調査」1)によれば、訪問看護に興味がある看護師は3割強(957人中313人)でした。しかし、「訪問看護師として実際に働いてみたいと思うか」という質問に対して、「実際に働いてみたい」と答えた看護師は全体の4.5%でした。

 実際、上記の調査で「訪問看護師として働く場合、不安はあるか」という質問に対しては、約9割の看護師が「不安がある」と答えています。この不安は、主にスキル不足とオンコールに由来しています。「1人で訪問して業務上の判断をするのが怖い。自分にできるか不安」という声が代表的です。医師と密に連携できる環境の事業所だとしても、看護師1人で訪問することには違いありません。病院に比べて看護師1人当たりの責任が重く、不安に思うことも理解できます。また、オンコールがあることで「急な呼び出しがあったらどうしよう」と常に不安と隣り合わせになり、夜も安心して眠れないのであれば、かなり精神的なストレスにつながると推測できます。