孤独死を緩慢な自殺と定義するのはドクターならではと思います。独居、傷病、貧困というサイクルに巻き込まれ、長い時間を経過して後、最後は死に至る。孤独死にみられるパターンと言われます。この負のサイクルをぶち破る仕組みが世の中にはないのでしょうか。独居老人600万人を孤独死が襲います。
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現実を認めたがらない人たち(後)
大さん(大山眞人(おおやま まひと)のシニアリポート第72回

NET-IB NEWS2018.11.27
 「孤独死」を「緩慢な自殺」と定義したのは、阪神・淡路大震災の仮設住宅で「クリニック希望」を開設し、住民の健康をバックアップした医師の額田勲氏である。
 額田氏は著書『孤独死』で、「〝孤独死〟とは単なる『独居死』ではない。いかにも突然死のように世間から受け止められがちだが、実際は自殺などを除けば、慢性疾患によって長い期間苦しみ続けた帰結である場合が圧倒的である。独居、傷病、貧困というサイクルに巻き込まれ…」。実は「孤独死予備軍」と呼ばれる人たちが存在していて、さまざまな要因を抱えながら徐々に死を迎えるのであると述べている。正に「緩慢な自殺」といえる。