死後にもつながりたい、共同墓のニーズが広がっています。自治体が運営する公営の共同墓もあれば、市民団体、お寺やキリスト教会などが運営する共同墓もある。いずれにしても血縁を超えた人たちで入る共同墓は、子々孫々での継承を前提としていない点が特徴で、今後こうした動きが加速していきそうです。
「みんなと死後もつながりたい」というのは人間の本能なのでしょうか。
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非血縁のシニアたちが共同墓をつくる理由
「みんなと死後もつながりたい」
PRESIDENT Online2019.2.7
 家族がいない人の墓は「無縁墓」になるしかないのか。葬送問題に詳しい小谷みどり氏は「血縁を越えた人たちで入る共同墓は、子供の継承を前提としていない。自治体だけでなく、お寺や教会、高齢者住宅による共同墓もできている。『独身だから無縁墓』とあきらめるのは早い」という――。

配偶者も実子もいない人が急増している。50歳時点で一度も結婚経験のない人の割合を示す「生涯未婚率」は、2015年は男性が23.4%、女性が14.1%だった。男性は長く「結婚して一人前」とされてきた風潮があり、1950年の数値は1.5%にとどまっていたが、1990年以降急増した。

増加に転じたこの年に50歳だった男性がまもなく80歳を迎える。これからは、生涯未婚の男性がどんどん亡くなっていく社会が到来し、配偶者や実子がお墓を継承するのが当たり前、ではなくなるのだ。

実際、熊本県人吉市では、2013年に市内の全995カ所の墓地を調査したところ、4割以上が無縁になっており、なかには8割以上が無縁墓になっている墓地もあった。東京都では2000年以降、年間管理料を5年間滞納し、親族の居場所が分からない無縁墓を撤去しているが、今後増える無縁墓対策として、撤去したお墓の遺骨を納められるよう、2012年に無縁合同墓を新たに整備した。