『負動産時代』(朝日新書)のご紹介です。令和の不動産は「負動産」になる、恐ろしい時代になりそうです。所有者不明の土地は16年時点で九州より広い約410万ヘクタール、空き家は既に846万戸で33年には空き家率は30%となると予測されています。分譲マンションは17年現在、全国で約644万戸。そのうち築40年超は73万戸。これが27年には185万戸になるといいます。不動産に対する価値観が足元から崩れつつあります。
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「令和」の不動産は?・・・恐ろしいことが起きる
J-CASTニュース2019.5.4
アベノミクスの「影」
 それを占う意味で参考になりそうなのが、本書『負動産時代』(朝日新書)だ。2017年8月から朝日新聞紙上で連載し、反響があった企画をもとに単行本にしている。副題に「マイナス価格となる家と土地」とある。要するに不動産に「負」の要素がふくらんでいるということだ。アベノミクスで好調さを取戻したかのように見える不動産市況を「光」とすれば、その一方でじわじわ広がる不動産を巡る「影」の姿を抉り出している。本書を読むと、実際のところ「令和」の時代の不動産は要注意だということが良くわかる。

本書ではいくつかの注目すべきデータが掲載されている。日本の住宅総数はすでに総世帯数を超えている、2013年に14%だった空き家率は33年には30%になると推計されている、所有者不明とされている土地が増え続け、16年時点で九州より広い約410万ヘクタール、40年には北海道の面積に迫る720万ヘクタールになりそうなこと、17年度の調査で「土地は預貯金や株に比べて有利な資産だと思う」という人は約20年前から半減し30.2%になっていることなどだ。

本書は特にマンションに潜むリスクを強調している。分譲マンションは17年現在、全国で約644万戸。そのうち築40年超は73万戸。これが27年には185万戸になるというのだ。建て替えには全住民の5分の4以上、建物を取り壊して、土地を売るには原則全員の同意が必要だということが対策のネックになっている。