特別養護老人ホームはまだ必要なのか?東京都社会福祉協議会の高齢者福祉施設協議会(高齢者協)が問題提起をしています。待機待ち100人、200人という数字が独り歩きしていますが、実態は複数の施設の入居申し込み等もあり、それほど不足していないのではないかということです。

正確でない待機者の名簿によって施設が多く造られ、人が集まらず開設できない。一方、今ある施設は他の有料老人ホームやサ高住等に入居者を奪われ、空きベッドができるという負の循環」が生まれていることが懸念されています。このようになることは既に予測されていたことです。各自治体では第8期(21~23年度)の介護保険事業(支援)計画の策定に向けた準備に取りかかっていることから、待機者数を正確に把握するシステムづくりが必須です。

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「施設」まだ必要か 都内特養の入所待機者調査から問題提起〈高齢者協〉

2019年05月24日 福祉新聞編集部

  「負の財産を後世に残すことになってしまわないか」。東京都社会福祉協議会の高齢者福祉施設協議会(高齢者協)は、都内特別養護老人ホームの入所待機者調査から、こう問題提起する。2015年4月から特養入所は「原則要介護3以上」とされたことで、待機者数が全国的に減ったため、実態をより正確に把握しようと調査をした。その結果から見えてきたこととは。     

待機者名簿の更新期間は、「1年以内」が23区では8割だったが、多摩東部・西部では5割にとどまった。また、自治体の入所指針で申し込みに有効期限の定めがないのは5割を占めた。

 入所の順番が来た待機者に案内して断られたケースは、1年間で1施設当たり平均15人だった。高齢者協制度検討委員会の宮澤良浩委員長(和楽ホーム施設長)は「当ホームの退所者は年約25人なので15人は多い。申込者イコール入所希望者ではない実態がある」と指摘する。


待機者数をめぐってはかねて、複数の施設に申し込んでいたり、申し込んだまま放置されたりしていることが問題視されてきた。宮澤氏は「どこまで待機者の名寄せができているか、名簿の精度を上げる必要がある」と強調する。 名簿上の待機者数は14年と17年を比べると、1施設当たり平均で28%減った。