ここ数日藤田孝典氏の言葉がマスコミでも取り上げられ注目されています。「殺されても仕方がない人間はいない」「社会とは助け合うもの」というお考えには全面的に賛成です。しかし、今や、その社会が壊れつつあることを感じてやみません。ひきこもりに苦しみ、悩む人々や家族にとって相談窓口や機関は確かに多数あると思われますが、そこまでに至らない原因があるのではないでしょうか?何故、家庭という閉鎖社会の中で完結しようとするのか、その根本的な原因が家庭と社会の間に日本病として巣くってしまったのではないかと思うのです。60万人~100万人と言われる引きこもり問題を解決するのにはイギリスの孤独担当大臣ではありませんが、国家の病として国を上げての取り組みが必要ではないでしょうか?
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殺されても仕方がない人間はいないー元農水事務次官の長男殺害事件を受けてー
藤田孝典 NPOほっとプラス代表理事 聖学院大学人間福祉学部客員准教授
Yahoo!ニュース2019.6.4
殺してもよい命は何一つない
元農林水産省の事務次官がひきこもり状態にあった息子の言動に危機感をもって殺害する事件が起きた。
殺害された息子はひきこもり状態であり、家庭内暴力、暴言があったことが報道されている。
さらに、親から過度な経済的支援を受けていたことも報道されている。

これを受けて、インターネット上には「社会に迷惑をかける前に殺害することは正しい」「父親はよく決断した」「あまり良いことではないが殺されても仕方がない命はある」という書き込みが相次いでいる。

社会とは助け合うもの
「人にここまで迷惑をかけるくらいなら殺した方がいいだろう」という背景には、支援方法や支援策が提示されないし、共有されていないことも原因だろう。

実は、ひきこもりに苦しみ、悩む人々や家族にとって相談窓口や機関は多数ある。

別にひきこもりを問題だと思っていない場合には活用しなくても構わないし、事実として、問題とは言えないひきこもり案件も多い。

ましてや、ひきこもりが犯罪予備軍、危険な状態だということも誤りなので差別や偏見は持たないでいただきたい家族同士での解決が難しい案件も、相談窓口や機関を利用することで解決への糸口が見いだせることがある。