案の定です。政府が認知症対策の新大綱に認知症削減の数値目標を盛り込もうとして、取下げたようです。非科学的な数値目標は官邸が主導する作業の中で立てられたそうですが、緻密な科学的根拠に乏しい目標を掲げることは現場を混乱させるだけです。
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政府の認知症対策 緻密な議論が必要だ
佐賀新聞2019.6.15
 70代の発症を10年間で1歳遅らせる。政府は認知症対策の新大綱にそんな「数値目標」を盛り込もうとして、取り下げた。新たな偏見につながるとする反対意見に配慮してのことだという。

 もっとも「参考値」としては残す。運動など発症を遅らせる可能性が示唆される取り組みを推進し、その結果として70代の発症を10年間で1歳遅らせることを目指す、ということだそうだ。

 取り下げた理由も参考値として残す意味合いも、実に不可解だ。偏見を避けたいなら誤解を解けばいいだけだ。根本的な誤りを認めようとしない旧態依然とした姿勢に、改めて危うさを覚える。

 科学的事実はこうだ。認知症を防ぐ方法も進行を止める方法も今のところ、ない。数値目標を立てても達成するすべがないのだ。参考値としてであれ、SFじみた数字を政策に掲げる国は果たして文明国なのか。