首都圏の特養には空きが出ているにもかかわらず、入居できない状況が続いています。入居条件が介護度3以上と入居基準が厳しくなったことと、人手不足が原因です。ではお金のない高齢者はどこに行けばよいのでしょうか?特養は空きがあっても入れない、貯蓄が少ない年金暮らしの高齢者は民間施設にも入れない。病気になれば働けなくてアウト、生活保護で逃れようとしても2割しか対象にならない、一体その他の高齢者はどこに行けばよいのでしょうか?この6年間の国の無策のシワ寄せが高齢者が急増する首都圏を襲います。
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【老後】首都圏特養の10%はベッドが空いても入居できない
日刊ゲンダイ2019.7.20
 安倍政権は「介護離職ゼロ」を目標にするが、昨年7月に公表された「就業構造基本調査結果」(2017年版)によると、過去1年間に介護のために離職した人は約9万9000人。5年前の前回調査より約2000人減っているが、ほぼ横ばい。このペースでは、視野に入れる20年代初頭の「介護離職ゼロ」は絶望的だ。深刻な老老介護の現実を直視すると、介護離職ゼロどころか、老後は共倒れが現実味を帯びている。

日経新聞が昨年、首都圏1都3県の特養の入所状況を調査したところ、合計約13万8000床のうち約6000床が空いていた。対象エリアの待機者数は約6万6000人なので、実に10%はベッドが稼働していないことになる。都市部ほど、未稼働ベッドが少なくないという。

「特養から漏れた人たちは割高な民間の施設に頼るか、自宅で介護せざるを得ません。高齢者の金融資産の保有状況を考えると、見通しは暗い」(上原氏)

 金融広報中央委員会の調査によると、70歳以上の2人以上世帯は、3割が貯蓄ゼロだ。年金の受給額は、平均で国民年金が月額約5万5000円で、厚生年金が同14万7000円。貯蓄がなければ、この年金でベラボーな民間施設に老後を委ねることは不可能だ。

 全日本民主医療機関連合会は、生活に苦しんで医療機関を受診せず、手遅れで亡くなった人の状況を調べている。加盟636医療機関に調査したところ、昨年は手遅れ死亡が全国で77人。05年の調査開始以来、最多を記録した。

第1次安倍政権のスタートは06年だから、安倍政権の“延命”とともに、老後につらい思いをする貧困層が広がったことがうかがえる。

「大病したら終わり。保険はあっても、働けなくなるからアウトさ」