「死因としての『老衰』は、高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死の場合のみ用います。」と書かれています。それまで特に死因につながるような病気や障害がなく、年齢によって自然になくなることと定義されます。それでは何故、平成30年から死因の第3原因になったのでしょうか?果たして老衰が望ましい死に方なのか定義の曖昧さと共に疑問が残ります。
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日本人の死因第3位の『老衰』ってどういう状態?
ニコニコニュース2019.8.16
 厚生労働省より平成30(2018)年人口動態統計月報年計1)が発表されました。昨年までは、第1位がん(悪性新生物)、第2位心疾患、第3位脳血管疾患とされてきましたが、今年は第3位に老衰、第4位が脳血管疾患でした。では、老衰とはどのような状態のことを言うのでしょうか。

今回は『老衰』についてご説明します。

人口動態調査とは、毎年厚生労働省より発表されている、日本の人口動態の変化を把握する資料で、具体的には、出生や死亡、結婚、離婚などのデータを集計し、今までのデータとの推移を表しています。

平成30年の人口動態調査の結果によると、出生数、人口の自然増減数、死産数、婚姻件数、離婚件数は減少、死亡数は増加との結果になっています。

では、老衰とはどのような死因のことを言うのでしょうか。厚生労働省の死亡診断書(死体検案書)記入マニュアルによると、「死因としての『老衰』は、高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死の場合のみ用います。」と書かれています。それまで特に死因につながるような病気や障害がなく、年齢によって自然になくなることです。

平成30年の主な死因の構成割合(全死亡者に占める割合)は、悪性新生物<腫瘍>が27.4%、心疾患(高血圧性を除く)が15.3%、老衰8.0%、脳血管疾患7.9%でした。

また、男女別でみると、「老衰」は、男性は第5位、女性は第3位、総数で第3位という結果でした。