これからの介護は、介助+介護の延長にあらず、脱介護に死活を求める時代という武内和久氏の意見には半ば賛成です。これは介助、介護を否定することではなく、その範疇を超えた領域に死活を求めざるを得ない(越境)というキーワードから今後の介護業界のあるべき姿を読み取ると、暗黙知から形式知への転換(介護を科学すること)、労働集約型から知識集約型への転換、人材育成のプラットフォームの形成という青写真が見えてきます。即ち、看護業界が時間をかけて作り上げてきた世界をいかに短期間で看護業界で作り上げることです。その青写真を明確に描かねばなりません。
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介護を「福祉」の枠組だけで考える時代は終わりました。これからの介護は社会全体で考えるプラットフォームです -「賢人論。」第105回(前編)武内和久氏

BLOGOS2019.11.29
 介護=介助+看護は、時代遅れ。「脱・介護」を。これからは教育・医療・地域など、さまざまな文脈の中で語られる時代

介護は業界内で自己完結するのではなく、多くの分野との「越境」を目指すべき

武内 私は厚労省時代、介護の制度を作ってきた側にいたから痛感しますが、国が制度を変えれば介護業界の体質が変わる、ということはありません。業界自らが進化することを期待します。これからの介護業界がより良い方向へ変わっていくためには、次の3つのキーワードが重要になるでしょう。

1つめのキーワードは「越境」です。
2つめのキーワードは「アートからサイエンスへ」です。
 介護業界に求められることは、個々の介護スタッフが蓄積している暗黙知を形式知へと転換し、かつ、学問として体系化すること。アートからサイエンスへの転換です。
3つめのキーワードは「自分が成長できる仕事」。
 先ほどの暗黙知・形式知の話とも重なるのですが、介護が学問として体系化されていないこともあり、介護従事者にとっては「自分のキャリアパスが見えない」「成長が実感できない」という課題も感じます。介護業界は、「人材」こそが資源であり、財産。それを磨き上げる文化と仕組みを今こそ業界を挙げて、つくらなければ間に合いません。