訪問介護や看護の訪問先でのハラスメントは日常茶飯事、半数以上の看護師や介護士がその被害を訴える。これに終止符を打つことができるであろうか。兵庫県は2020年度、看護師らが1人で訪問する際の対策費を支援する全国初の制度を始める。GPS搭載の通信端末を持ち、通報すれば警備員が駆け付けるという。介護・看護の現場でお互いが身の危険を感じて守り合わねばならない福祉の現場は異常である。
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訪問看護の安全対策に助成 暴力被害後絶たず 兵庫県
神戸新聞2020.2.5
 高齢者らの自宅を訪れる訪問看護師や介護士らが、サービス利用者やその家族から暴力を振るわれる事例が後を絶たないため、兵庫県は2020年度、看護師らが1人で訪問する際の対策費を支援する全国初の制度を始める。福祉事業者と警備会社の契約費用の一部を助成。人手不足に直面する介護現場の安全を確保し、離職防止を図る。(前川茂之)

厚生労働省による昨年2月の全国調査では、訪問先で利用者からハラスメントを受けたと回答した介護職員は50%、看護職員で56%いた。県が15年度に訪問看護師を対象に実施した調査でも、半数以上が利用者やその家族から暴力を受けたと訴えた。

こうした被害から守るため、県は20年度、1人で訪問する際の安全対策として、衛星利用測位システム(GPS)などを搭載した通報端末を警備会社と契約した場合、初期費用の一部を助成する。通報すれば警備員が駆け付ける。負担割合は県、市町、事業者のそれぞれが3分の1ずつとする。

 また、現在の国基準では職員が2人以上で訪問する際は、利用者や家族の同意が前提で、同意がなければ複数の職員で訪れても1人分の介護報酬しか出ない。県は17年度から、危害が想定される場合は独自に2人目の人件費を補助しているが、30分未満の利用に限っていたため、20年度からは実態に合わせて30分以上の場合も対象とし、費用も増額する。