新型コロナウイルスがもし透析病院に持ち込まれたらとんでもないリスクが拡大することになると透析病院は戦々恐々としている。透析患者の45%が75歳以上の後期高齢者、最弱者の患者はクルーズ船の比ではない危険にさらされると警鐘を鳴らす。全国32万人の透析患者の対策は急務である。
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新型肺炎、医療現場の危機感 透析室に持ち込まれれば…「クルーズ船の比ではない危険に」
西日本新聞2020.2.19
 新型コロナウイルスの国内感染が徐々に広がり医師や看護師にも波及する中、医療現場は危機感を募らせている。人工透析患者を多く治療している開業医を訪ね、今、私たちが感染防止のために地域でできることを考えた。

今回のウイルスは、感染力や毒性を巡り、インフルなど他の感染症との比較で健康な人の多くは軽症で済む-といった専門家の指摘もある。

 ただ、村石院長が強調するのは、楽観から一定程度の感染を容認する考えが広まり予防行動がルーズになると、透析患者など「健康的にとても弱いみなさん」がさらされるリスクが結果として高まってしまう、という懸念だ。

 村石院長によると、透析患者は全国に約32万人いるという。福岡県の場合、透析患者約1万6千人の45%が75歳以上の後期高齢者。要介護度も高く、その半数は送迎の介助がないと通院できないのが現実という。しかも、週3回の透析治療が不可欠なので、感染症の流行期に「不要不急の外出を控え、自宅で安静に過ごす」となると、命をつなげなくなってしまう。

 万が一、患者や付き添い家族の誰かが一人でも新型コロナウイルスに感染し、自分で気付かないうちに透析室に持ち込んでしまえば「一気に拡大し、最弱者の患者さんはクルーズ船の比ではない危険にさらされてしまう」。