安倍首相が突然発表した小中学校休校要請で医療現場で混乱が生じている。ある病院では2割の看護師が休まざるを得ないとのことで、急遽医療体制の見直しに入ったという。これから新型コロナウイルス感染者が病院にあふれる可能性があるなか、医療現場では対策に追われている。全ては初動の遅れが引き起こした人災ではないか。千葉市長の「社会が崩壊しかねない」という言葉は現実のものとなる。
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看護師2割減の病院も 小中高休校要請で医療機関が混乱の不安 千葉市長「社会が崩壊しかねない」
アエラドット 朝日新聞出版2020.2.27
 安倍晋三政権が27日夕に発表した全国小中高校や特別支援学校への臨時休校要請に、衝撃が広がっている。インターネットでは、「良い判断」「遅すぎたくらい」といった賛同の声があがる一方、医療機関の混乱を懸念する意見も出ている。

千葉市の熊谷俊人市長は、安倍首相による休校要請発表の報道が出た直後にツイッターで、<医療関係者など社会を支えている職種の親はどうするのか。社会が崩壊しかねません>と、自治体トップとしての懸念を表明した。

保育施設を運営するフローレンス代表の駒崎弘樹氏も、ツイッターにこう投稿している。
<政府の一斉休校の「要請」には従わないでください。中国の約4万5000人のデータからも9歳までの死亡者数は0です。全くエビデンスに基づいていません。それより共働き家庭が働けなくなり、医療・福祉が崩壊し、他のところで死者が出ます>

熊谷市長や駒崎氏が不安を感じるのは無理もないことだ。医療機関の混乱は、すでに現実になっている。

先に紹介した熊谷市長のツイッターでは、こうも書かれている。
<私達のこの間の悩んだ末の検討が全て吹っ飛びました。なんとか社会を維持する方策を週末に考えます>