医療法人翔樹会 井上内科クリニック 井上 雅樹 院長が医療と介護の違いについて述べている。病院は介護を行う場所ではない、わかってはいるが、病院に任せておけば何とかなるという安易な気持ちが多くの家族にはある。家族の思いと、現実の介護現場には大きなギャップがある。病院に入院して認知が進む、介護度が重度化するのはよくあること。もっと多くの方々が在宅医療、介護、そして施設での介護について正しい認識が必要である。
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「病院介護という地獄」おむつ、睡眠剤、夜には絶叫が…
Yahoo!ニュース2020.6.27
 要介護の高齢者を支える家族にとって、家よりも病院のほうがサポート体制が整っており、安心できる場所と思い込みがちです。しかし、実は高齢者にとって病院こそストレスがたまる空間であり、入院生活で療養に徹するうちにいっそう調子が悪くなってしまうこともあるのです。

高齢者にとって病院は「ストレス空間」

筆者は、高齢者を介護する環境は、できるだけ住み慣れた自宅など、生活の場であるほうがいいと考えています。なぜなら、高齢者にとっては、病院自体がストレス空間だからです。病院というのは専門的な治療を施して「病気を治す」場所です。病院へ行けばさまざまな治療が行われますが、手術や投薬といった治療そのものが、高齢者の体には負担になることがあります。

在宅医療を始めると医師や看護師、薬剤師、ホームヘルパーなどが高齢者のいる自宅まで来てくれるわけですから、入院中の見舞いや、体の不自由になった高齢者を連れて通院する手間がなくなり、むしろラクになったとおっしゃるご家族は少なくありません。

高齢者本人が過ごしやすく、介護をする人にも負担の少ない「ゆるい介護」ができるのが、在宅の良さでもあるのです。もっと気軽に、在宅医療をスタートしてほしいと思います。