本日首相に指名される菅さんに代わっても、従来の安倍路線は引き継がれる。当然、10月に予定をされている生活保護の減額は予定通り実行される見通しである。弱者に遠い政治は変わらない。憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活」は絵に描いた餅になりつつある。
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小社会 弱者に遠い政治
高知新聞2020.9.16
柏木ハルコさんの漫画「健康で文化的な最低限度の生活」の主人公は、大学卒業後に公務員となった女性。配属先で生活保護受給者を支援するケースワーカーの仕事に就く。
憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活」は守られるだろうか。2018年10月から3年かけて段階的に実施されてきた生活保護の減額が、今年10月も予定通り行われる。

一般の低所得層の消費支出額と生活保護費を比較し、保護費が上回る際に引き下げられる。とはいえコロナ禍のさなか。雇用悪化で生活保護の受給を検討する人は増えている。この時期の減額にはちぐはぐさも感じてしまう

 きょう首相に指名される菅義偉さんは、「自助・共助・公助」を掲げる。何事も基本は自力で解決を。国が面倒を見るのは一番最後にほんの少しだけ―。そんな弱者から遠い政治なら不安が募る。