科学的介護 と価値観














介護保険が始まって20年経って、漸く科学的介護への取り組みが本格化する。但し、厚労省が進めている科学的介護は、このままでは「仏作って魂入れず」になりそうだ。結城教授がその本質を指摘している。医療は治療方針に、エビデンス、資源、価値観の3要素を均等に扱うが、介護は医療と異なり価値観のウエイトが高いと指摘する。その通りだと思う。ここに医療と介護の決定的な違いがあるのである。その為に必要なのは絶えず「良い介護とは何か」という価値観の問いかけを行うことが重要なのである。その良い介護を検証するために資源があり、エビデンスが求められるのである。これが科学的介護である。この論点が国には乏しい。従って「仏を作って魂入れずになる」のである。
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【直言】科学的介護は大丈夫か? 誰も言わない不安 
介護のニュースJOINT2021.4.1  
新年度になりました。いよいよ今日から、介護保険の新たなデータベース「LIFE」の本格運用が始まります。厚生労働省はこれを重要な基盤として、いわゆる「科学的介護」の展開を図っていく方針を打ち出しています。【結城康博】 

 ■ これは1つの進歩
今回はこの「科学的介護」のお話をさせて頂きたい。大枠の考え方には賛成です。良いことではないでしょうか。現場のデータを蓄積し、そこから得られるエビデンスを自立支援・重度化防止の推進に役立てていく、という構想を前向きに受け止めています。   

現在の介護は、こうしたアプローチが非常に乏しいと言わざるを得ません。個々の主観のみに依存したサービスが多いですよね。もちろん現場では、ご利用者の尊厳や思いなどを何より重視した温かい丁寧なケアが提供されています。その一方で、やや場当たり的な対応に留まることもやはり少なくないでしょう。   

そこに「科学的介護」の視点を新たに加味していく − 。これは進歩と言っていいと思います。  

■ 介護は価値観を重視  
私が問題を提起したいのは、その具体的な方法論についてです。改めて言うまでもないことですが、介護は医療と同じではありません。厚労省はもう少し、その辺りを明確に掲げるべきではないかと感じています。   

医療の場合、治療方針の決定はエビデンス、資源、価値観の3要素を踏まえて行われるわけですが、この3要素は基本的に同等の重みを有しています。図示してみました。   
介護は価値観重視
















一方、生活の支援や福祉といった側面の強い介護の場合、サービス提供の方針を決める際に価値観がかなり大きな意味を持ちます。   

先ほど指摘したように、現在の介護がこのうち価値観と資源しか考慮に入れていないことは否めません。そこにエビデンスが加わるのは歓迎すべきことでしょう。  

ただ、医療より大きなウエイトを占めるのはやはり価値観の要素です。これを具体化するために資源やエビデンスをどう使うか、が問われなければいけません。医療モデルとは異なります。   

これをすればオムツを外せる、これをすれば自力して歩ける、これをすれば1人でお風呂に入れる − 。いずれも大切な話ですが、その人が本当にそれを臨んでいるのかどうか、今どのような時間を過ごしたいと願っているのか、ということがまず先に検討されなければいけません。   

国の科学的介護はどうでしょうか。これまでの議論を追ってきた限りでは、こうした視点が欠けているのではないかと危惧しています。

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