家族代行業という新しい業態が生まれつつある。それは我々が行っている身元引受事業とほぼ同じ意味を持つ。無縁社会の広がりは確実に広がっており、家族との絆が益々希薄になりつつある。そこに貧困問題である。金の切れ目が縁の切れ目ともいうべき希薄社会が日本を襲っている。家族じまい、家じまい、お墓じまい、限りなく日本社会が壊れていく。ノンフィクション作家の菅野久美子氏は次のように語る。「無縁社会は音も立てずにひたひたと日本社会に押し寄せていて、それは親子関係においても例外ではなく、カネの切れ目が縁の切れ目となる」
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「親の後始末をお金で解決したい」じわじわと増えつつある"家族代行業"のリアル介護施設に"毒親"を捨てるために
PRESIDENT Online2021.4.7  
虐待を繰り返していたような親でも、子供であれば老後の面倒をみなければいけないのか。ノンフィクション作家の菅野久美子さんは「そんなことはない。老親を施設に預けたあと、家族の代わりに最期まで施設とのやり取りを代行してくれる業者もある。一人で苦しまないでほしい」という。  

「家族じまい」として親を捨てたい人たちがいる。家族関係の取材を続ける中で、介護から納骨までを一手に引き受ける「一般社団法人LMN」代表の遠藤英樹さんに出会った。 

 LMNは一種の「家族代行業」として、親の最後の「後始末」を手掛けている数少ない民間の終活団体である。LMNのサービスをわかりやすく言い換えれば、子供に代わって親の最期までを請け負うエンディング版の家族代行業だ。  

ホームページによると、料金は、例えば82歳の親の介護施設入居から葬儀までサポートしてもらう場合97万円。もちろん、介護施設の月々の費用などは別になる。  

サービスの一番のポイントは、LMNが介護施設の入所者の第一連絡人になっているという点である。身元保証人になるのは家族だが、本人の最期はLMNに任せることができる。つまり本人と家族との関わりを絶つことができるというわけだ。  

煩わしい親の後始末をお金で解決したい――今、LMNにはそんな相談が急増しているという。