家を処分して高齢者施設に入ることも難しい














年金だけでは高齢者施設には入居できない。貯金や自宅の売却代金で老後の資金をどれだけ捻出することができるか、大変重要な問題です。

ご主人が既に施設に入っておられ、お二人の年金はほぼその金額で消去、奥様が入る施設入居費用が捻出できません。奥様とご主人のお二人の施設費用は月額約30万円で年金だけでは9万円不足するといいます。今回のケースはご自宅の売却予想価格が1500万円~2000万円と言われます。1500万円としても税金や諸費用を差し引いて1400万円程度は残るのではないかとのこと。単純に不足する金額で計算して、12年~13年は持つのではないかとのお考えですが、これではその年数は難しいでしょう。

加えて、ご自宅を処分するとすれば、築何年かはわかりませんが、上物はほぼ価値がありません。むしろ売却の際には建物の処分代金、家財の処分代金等が差し引かれ、残る金額はよほど好立地の物件でなければある程度の金額を残すことは難しいでしょう。もし、田舎の土地であれば、収支トントンで処分ができれば良いほうです。しっかりと見積もりを取って1円でも高く売らねばならないでしょう。

今回の計算の中に含まていないものがあります。それは介護保険料自己負担部分と医療費負担金額です。加えて、もしご自宅が1500万円で売却されれば、恐らく翌年1年間の介護保険負担は3割になるでしょう。
ご夫婦の場合には年金収入にその他収入を加えた合計346万円以上で2割、463万円以上は3割負担となります。

既にご主人は認知症を発症し、老人ホームに入っておられ、奥様も体調が悪いとなれば介護保険の自己負担も1割負担として最大で7万円程度は見ておかねばなりません。これが家を売却した1年間は3割負担とすれば、年間で84万円もの自己負担となります。医療費ももし1か月入院するとすれば10万~15万円はみておかねばなりません(高額医療で帰ってきたとしても半年先とかになります)。医療保険は入っておられるのでしょうか。

加えて、お二人が亡くなった場合の葬儀費用等もとっておかねばなりません。お二人で最低60万円は予備費で残しておかねばなりません(生命保険に入っておられる場合は別)。

これらの費用を差し引くと毎月の不足する分で何年もつことになるのでしょうか?
年金による施設費負不足額9万円、介護費自己負担7万円、医療費2人で1万5000円、衛生用品で1万円、お小遣いをいれると月額20万円は必要となります。それに加えて不動産処分翌年の介護保険3割負担約90万円、葬儀費用見積もり60万円と計算して、約5年(62ヶ月)しかもたないことになります。

今は家1件処分しても、余り腹の足しにならない時代なのです。
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81歳貯金30万円、夫は老人ホームに入居。自分も体調が悪く…
YohooJapanニュース2021.6.20  
◆夫は脳疾患の手術後、認知症の症状がでたため老人ホームに入所しました  
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。  

今回の相談者は、夫が老人ホームに入所し、年金の費用をほとんど老人ホームの費用にあてているという81歳の女性。自宅を売却して自分自身、サービス付き高齢者住宅に入居しようか考えているといいます。  

▼相談者はるかぜさん(仮名)女性/無職/81歳持ち家(一戸建て)  
▼家族構成夫(81歳)、子ども2人は既に独立  
▼相談内容  緊急SOSです。夫と二人暮らし。夫は脳疾患の手術後、認知症の症状がでたため、1年程は老々介護で頑張っておりましたが、自分自身の体調が思わしくなく、さらに夫も体調を崩し入院や、老健など数カ所を経て、ようやく今の老人ホームに入所しました。  

その間に、わずかばかりの貯金を使い果たしてしまいました。雑費に記入した金額が老人ホームの費用となり、年金のほとんどをホームの費用にあてることになり、生活が成り立ちません。 

 そのため、自宅を売却して自分自身、サービス付き高齢者住宅に入居しようか(費用は自宅を売却したお金を少しずつ取り崩す予定)、独立した子どもに少し仕送りをお願いして自宅で頑張って過ごすか迷っておりますが、自分自身の体調も良くないため(原因不明のめまいがおさまらず、日常生活に支障がある……入院するほどではない)できればサ高住に入居した方が自分も子どもも安心できると思っています。  

▼家計収支データ補足  
(1)子どもたちからの支援について  
自宅に住み続ける場合は、子ども2人から2万円ずつ、合計4万円可能。 
(2)住宅の売却見込み額  見積もり前なのですが、1500万~2000万円程度だと思われます。  
(3)入居を希望するサービス付き高齢者住宅の入居費用  月10万~12万円程度。

自宅が1500万円程度で売却できれば、もろもろの手数料や税金を差し引いても1400万円程度は、手元に残すことができるでしょう。仮に、今後入居する施設費用が15万円ほどだとすると、ご主人の分と合わせて、約30万円。年金からの不足分が約9万円。年間で108万円を売却資金から取り崩していくことになります。今後、12~13年ぐらいは、なんとか、まかなうことができるでしょう。

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コンサルとしては、長年にわたる経験から、時代を先取りした”未来”をお届けするものです。介護報酬の改定やいろいろなリスクを勘案し、行政申請から内部監査、予算の見直しまで含めた総合的なものスポット的なものを取り揃えております。
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