急速に高齢化が進む中国の老後対策のキーワードが「9030」という。老後を自宅で暮らす人が90%、地域のコミュニティ(社区)を基盤に過ごす人が7%、施設に入所する人が3%という意味のようだ。 

 欧米諸国や日本は自宅以外の高齢者の住居として10%を掲げてきた。欧米では既に10%を超える国が出てきているが日本ではまだ6%前後と施設の充足が遅れている。 

 少子高齢化が進む中で、日本では家族が自宅で高齢者を見ることは既に不可能となってきている。中国も同様である。これまでの一人っ子政策で、その現状は日本以上に厳しいはずである。日本と大きく変わるのは地域コミュニティを基盤に過ごす人が7%という点である。  

中国で果たしてそれだけの地域コミュニティが機能するのか?中国では現在既に介護人材不足が顕在化している。高齢化率13.5%の段階で既にこの状況である。  

これまで10年にわたって、中国の介護について提言をしてきたが、未だに施設を核とした地域の包括的なケアシステムについて具体的な国家ビジョンが描けていない。とりわけ地域社会におけるハブとしての施設整備の考え方が大いに欠落しているのである。 

 現状の介護サービスを続ける限り、中国ではビジネスとしての「うま味」が少なく、他の事業に投資をした方が多額の利益を得られやすいと皆考えている。施設を核とした高収益介護ビジネスモデルの構築が出ていないのである。これまで何度も、中国版の介護ビジネスモデルを提案するも耳を傾けて頂けない。このままでは中国は大変なことになるであろう。
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中国の高齢者は老後をどこで過ごすか キーワードは「9073」
東方新報2022.4.21  
 【4月21日 東方新報】中国で最近、「適老化」(高齢者に適した変化)という言葉が広がっている。急激な高齢化が進む中、高齢者に配慮した社会作りが必要となっているためだ。   

2020年の国勢調査によると、中国における65歳以上人口は1億9064万人で、高齢化率は13.5%に達した。2030年には3億人(22.3%)を超え、超高齢化社会に突入する見込みだ。  

 厚生労働省に相当する国家衛生健康委員会は昨年4月、今後の高齢者のケアは「9073モデル」を中心に進めると表明した。老後を自宅で暮らす人が90%、地域のコミュニティ(社区)を基盤に過ごす人が7%、施設に入所する人が3%という意味だ。老後を介護施設で過ごす割合が増えている日本と対照的だが、「年老いた親の面倒は子どもが見る」という中国の伝統的家族観が下地にある。ただ、それは子どもが複数いる上、親と子どもが同居している家庭なら可能と言える。  

政府が2021~2025年の国家発展計画として定めた「第14次五か年計画」には、「家庭養老ベッドプロジェクト」も組み込まれた。ベッドに体温や心拍数を計測する装置を取り付け、異常があれば家族や地域の管理センターに連絡が行くシステムを導入する。室内全体にも人の動きを感知するセンサーを導入し、浴室でずっと動かない、リビングで突然倒れたという動きをすぐに把握しようとしている。   

こうした事業は各地の不動産会社が担っているが、投入する費用に対し収益が得られるまで年数を要する課題がある。中国の経済成長が著しい中、ビジネスとしての「うま味」が少なく、他の事業に投資をした方が多額の利益を得られやすいと考える企業もある。急激な少子高齢化社会が進む中、高齢者に優しいビジネスモデルを確立することが求められている。

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