無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

カテゴリ: 未来の高齢者住宅

高齢者に積極的に住宅斡旋を行っている不動産会社はわずか2%と、高齢者賃貸の厳しさを指摘する声が多い。もう少し高齢者住宅について研究する必要がある。

オーストラリアでは高齢者は4段階で住み替えることになる。第1段階は自宅、第2段階は定年後のリタイアメントハウス、第3段階は自立支援型のホステル、そして、4段階目は介護が必要になった段階でのナーシングホーム(介護付き有料老人ホーム)となる。 

日本は介護保険が始まって20年になるのに、依然として高齢者を対象とする住宅モデルが作られないのはなぜか。

相変わらず、自宅か施設か、又は病院かと、2段かしかないのである。その上で、自宅(賃貸住宅)で暮らす高齢者の孤独死を恐れて、賃貸住宅を貸し渋る。問題の本質は住み替え可能な高齢者の多様な住宅がつくられていないことにある。

しかし、日本では誰もこの問題を指摘しない。私はその責任は国と建設業界にあると考える。もっと多段階において制度を定めるべきなのに、依然として自宅以外は有料老人ホームという2段階で選択肢を狭めているのは国の制度設計のミスなのである。

それに輪をかけるよう高額な建築費が低所得者や自立支援型の多様な高齢者住宅の開発を狭めている。この2つの問題が解決しない限り、日本での多様な高齢者の住まい問題は解決しない。いつまで経っても、孤独死を恐れて賃貸しないことの根本的な問題に切り込むべきである。
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高齢者の賃貸契約、乏しい仲介 「孤独死への懸念」二の足踏む
毎日新聞2022.1.3  
 高齢化が進む日本だが、一方で賃貸物件を探す高齢者が不動産業者に仲介を断られるケースは少なくない。  

全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)が2018年に全国の不動産関連業者を対象に行った調査によると、回答した355社のうち、高齢者に住宅あっせんを「積極的に行っている」と答えたのはわずか8%。その一方、「消極的」としたのは12%、「行っていない」は25%だった。半数以上の56%は「状況により判断する」と回答した。あっせんをしない主な理由は「孤独死への懸念」だった。

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分譲を始めて半世紀、島根県の大規模団地(458世帯)での高齢化率は既に39.9%、5年後には、団地内の高齢者の半数以上が85歳になることも想定されるという。すごいことである。

全国で大型団地の高齢化が急速に進んでいる。従来の街づくりを医療・介護を巻き込んだ街づくりに変えてゆかねばならない。

我々も今、千葉県で新たな実験にチャレンジしようとしている。旧来の団地も、高齢者にとって生きやすい街に変身をしてゆかねばならない。その為に新しい高齢者の街づくりのコンセプトが必要とされている。
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【朝刊先読み!】高齢化率は39・9%の団地、生きがいづくり活動が成果

山陰中央新報デジタル2021.12.7  
 半世紀以上前の1968年に分譲を始め、島根県内の大規模団地の草分け的存在として知られる淞北台団地(松江市淞北台、458世帯)で、高齢者らの生きがい作りに自発的に取り組む「淞北台いきいきライフを推進する会」の活動が20周年を迎えた。高齢化率が市平均より10%高いが、要介護率は平均わずかながら低く、専門家は、全国のモデル的になり得ると、注目する。 

 高台にある団地には936人が住み、高齢化率は39・9%。市平均の29・9%を大きく上回る。スーパーなど店舗の集積地まで行くのに、勾配がきつい坂道を行かなければならず、住民の間で、健康維持に関する意識が高い。  

会は、自治会有志が2001年に発足させた。「みんな楽しく元気に老いていこう」を合い言葉に、健康講座や趣味のサークルを運営。このうち「カラオケを楽しもう会」や、「男の料理教室」など16グループに延べ205人が登録する趣味サークルは出会いや交流の場として活動の中核になっている。  

高齢化率が市平均を10%上回っているが、今年3月現在の要介護認定率は20・1%と市平均より0・2ポイント低い。この傾向はここ6年変わっておらず、高橋博会長(88)は「一過性の数字ではない。活動の通信簿だと思っている」と継続の成果を強調する。  

5日には、関係者が集まり20年間の活動を振り返った。5年後には、団地内の高齢者の半数以上が85歳になることも想定されるといい、住民による活動も限界を迎えつつある。

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当然と言えば当然、市営住宅の上層階に住んでいた高齢者が下に降りてくる。札幌市が2016年度に転居しやすい制度を導入して以来、下層階への住み替え件数がそれまでの年間数十件から100件前後に倍増したという。
もっと全国でも積極的に下層階への移動を促進しべきである。そうでなければエレベーターの設置は不可欠である。
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高齢者、低層へ転居進む 札幌市営住宅 制度見直し以降年間100件
北海道新聞2021.11.12
    札幌市の市営住宅の高い階に住む高齢者らが、低い階に転居しやすくする新制度を札幌市が2016年度に導入して以来、住み替え件数がそれまでの年間数十件程度から同100件前後に倍増していることが、市のまとめで分かった。高齢となり、階段の上り下りなど日常生活に不安がある高齢者らから好評で、市は「入居者の希望や生活実態に合った住環境の提供につながっている」としている。

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セーフティーネット住宅の登録が進んでいるが、果たしてその実態はどうなのか。最大手のビレッジハウスは生活困窮者といえども、比較的に高齢者の数は少ないのではないか。確かに外国人留学生やシングルマザー、生活保護受給者といった性格弱者を対象としているが、その建物の規制をクリアーするのは簡単ではない。多くの不動産経営者が敬遠するのには、部屋の面積、耐震性、バリアフリー、スプリンクラー等のリフォームに難点を示す。更に、身体的リスクの高い高齢者を敬遠する傾向にあり、決して高齢者の受け皿になりえていないのが実態ではないか? 我々は多くを期待しない。
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セーフティネット制度施行から4年が経過、認知度に課題 ~前編~
全国賃貸住宅新聞2021.10.10  
 住宅確保要配慮者(以下、要配慮者)への賃貸住宅の供給を促進するため、2017年10月25日に施行された住宅セーフティネット制度の開始から4年になる。セーフティネット住宅の登録状況は、9月16日時点で60万742戸となり、当初国が掲げていた「10年間で50万戸の住宅の登録」は達成したものの、あまり認知されていないなどの課題も出てきている。同制度が機能するには国、地方公共団体、不動産会社、居住支援法人の連携が必要だ。

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空き家問題が大変なことになっている。2038年には3戸に1戸が空き家になると云われる。2015年に施行された空き家対策特別措置法も効力を発揮していない。

人口は減り続けるのに、それでも毎年80万~90万戸の新規住宅が着工されている。住宅ローン減税をはじめ、政策面での支援も相変わらず手厚い。日本ではすでに住宅総数(約6200万世帯)が総世帯数(約5400万世帯)を上回っている(2018年、国土交通省調べ) のである。

日本の住宅政策に問題があると云わざるを得ない。築30年の住宅を悪戦苦闘してローン返済をして要約自分のものになっても、ほとんど無価値となれば、一体何のために働いてきたというこのか? 

施設に入るお金も捻出できないのは最低である。それでは賃貸が良いというのか?高齢者になればリスクが高く賃貸にも入れない。高齢者には大きな1軒屋は不要である。せめて、売却した1軒屋で平屋建ての高齢者の為のシニア住宅1件分ぐらいの建物は所有したい。

そして、最後はその1軒屋を処分して、そのお金で施設に入りたい。その様な循環ができないものか?日本の住宅政策にはビジョンがない。
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実家が迷惑施設化「7戸に1戸空き家」日本の大問題
東洋経済2021.10.11
 『週刊東洋経済』10月11日(月)発売号では「実家のしまい方」を特集。実家の処分で親子がもめる事例や、実家が空き家に至るまでの構造、タワーマンションなど都市が抱える住宅問題などを、広く取り上げている。 ■2038年には3戸に1戸が空き家か  

日本全国で空き家は一貫して増え続けている。5年に1度行われる総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2018年の空き家数は849万戸。30年前の1998年から倍以上も増えた。空き家数を総住宅数で割った空家率は、13.6%に達し、およそ7戸に1戸が空き家となっている計算である。野村総合研究所は2038年の予想として、2つのシナリオを用意している。  

ひとつが、2015年に施行された空き家対策特別措置法後と同様に、空き家の取り壊し(除却)が進み、除却率83.2%を前提に置くシナリオ①。もうひとつが、施行前の除却率30.2%を前提に置くシナリオ②である。  

①なら2038年の空き家数は1356万戸、②なら2254万戸で、後者では空き家率が31.0%に跳ね上がる。3戸に1戸近くが空き家だ。空き家=居住者のない住宅、のすべてが問題なわけではない。

問題なのは、定義で言うと、空き家のうち、賃貸用や売却用、別荘などの二次的住宅を除く、「その他の住宅」だ。全体の41.1%を占め、「入院などのため長期にわたって不在の住宅」「建て替えのために取り壊す住宅」「区分の判断などが困難な住宅」などが、これにあたる。建て方別では、共同住宅が56%で、一戸建てが37%。所有者別を見ると、60代以上が78%を占めている。このことから、都市ではマンションやアパート、団地で、郊外では戸建て住宅で、高齢者が空き家の所有者となっていることがわかるだろう。

建て方別では、共同住宅が56%で、一戸建てが37%。所有者別を見ると、60代以上が78%を占めている。このことから、都市ではマンションやアパート、団地で、郊外では戸建て住宅で、高齢者が空き家の所有者となっていることがわかるだろう。地方も早くから動いてはいた。市区町村ベースでは、2010年の埼玉県所沢市を筆頭に、空き家条例が次々成立。また各地で空き家バンクも設立され、空き家を売りたい・貸したい人と、空き家を買いたい・貸したい人を仲介する試みも広がりつつはある。  

だがこれまで利用がどんどん進んでいたとは言いがたい。法制度の整備などで「空き家への関心は高まったが、まだまだ取り組みが進んでいない」(あるNPO法人代表)のが実情である。

■「新築」「持ち家」一辺倒からの脱却を行きつくところ、空き家問題とは、国の住宅政策が限界にきていることと重なっている。

高度成長期からの「造りっぱなし」の政策から、人口減少に転じても、なお発想が抜け出し切れていないからだ。「国は新築・持ち家に力を入れてきたが、住まいを畳むことまで視野に入れてこなかった」(野澤千絵・明治大学政治経済学部教授)。日本ではすでに住宅総数(約6200万世帯)が総世帯数(約5400万世帯)を上回っている(2018年、国土交通省調べ)。単身世帯の増加によって、人口減でも世帯数は40万~50万のペースで増えているが、同時に毎年80万~90万戸の新規住宅が着工されている。住宅ローン減税をはじめ、政策面での支援も相変わらず手厚い。 

今後は中古住宅の流通や利活用を増やすと同時に、空き屋の除却などを進める政策を一段と進めていくべきだろう。空き家問題とは”老いる”日本が向き合い、少しでも解決せざるをえない大問題なのである。

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