無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

カテゴリ: 在宅医療

在宅医療、地域包括ケアをより一層推進をしようとしたときに医師・看護師・介護といった多職種協同の前提になる基本的な価値観が必要、という考えに賛同します。デンマークでいうところの下記の「基礎価値」という考えをもっと共有せねばならないと考えます。日本ではまだまだ遅れています。
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多職種協働の機能・スキルを謳う前に

現場の問題意識は報告書に反映されているか

 病床機能の再編と、その受け皿として国が進める地域包括ケアシステムを舞台とする中では、多職種連携のあり方が「医師や看護師」の働き方を大きく左右するポイントの一つであることは言うまでもありません。

 たとえば、介護従事者による「現場での早期の異変察知」が、脳血管疾患や心疾患などの重症化を防ぎ、長期入院リスクを避けることで、医療機関側の収益悪化を防ぐことにつながることがあります。いわば「医療・看護と介護の連携の質」が、医師・看護師の処遇、ひいては働き方に影響をもたらすわけです。

 今回の検討会でも、「在宅・医療介護の推進」や「介護従事者との役割分担」といった課題が示され、医師・看護師側にも高い問題意識はあるはずです。では、その「問題意識」は報告書にきちんと反映されたのでしょうか。

多職種間の情報伝達をはばむ「階層的」要因

 報告書では、医療と介護の連携に関して以下のような文言が見られます。それは、「医療従事者がより高い生産性と付加価値を創出するためには(中略)医療従事者と連携を深めるべき介護従事者の能力発揮をうながす観点」や「介護従事者が能力と意欲に応じ、生活の場における健康管理・疾患管理の視点を身につけることに加え、(中略)簡易的な医療的ケアを行なえるよう、研修制度を含めた環境整備を図ることも重要」としている点です。

 このように、介護従事者側の「医療」にかかるスキルや資質の向上を求めたうえで、ICTや遠隔画像システム等の活用によって情報連携を図るというのが、この報告書の大筋です。

ちなみに、ケアマネに関しては、退院調整に際しての利用者への面談に「テレビ電話を活用する等、さまざまな遠隔技術の利用策を検討すべき」という提言も見られます。

 さて、こうした提言の流れでは、欠けているポイントがあります。それは、現場レベルにおいて情報連携を阻んでいる要素の一つに、「医療・看護と介護の間に今もヒエラルキー(階層)的な空気」が存在していることです。そして、その「空気」が、多職種間の情報伝達などに具体的な影響を及ぼしています

 つまり、医師、看護師、そして介護従事者が、互いの専門性に理解を示したうえで、「真に対等な立場を築く道筋」がまず必要だということです。これがなければ、研修やICTの高度化などをどんなにうたっても、現場で汗を流す人々の意識には響いていきません。    


異なる職種間で共有できる「価値」の確立を

 15年以上前にデンマークの医療・介護現場を視察したとき、もっとも目を引いたのは、多職種が「その利用者の支援において何が一番大切か(「基礎価値」という言葉が使われていました)」を対等の立場で議論することがスタートラインになっていた点です。医師が治療上の方針を表明しても、その「基礎価値」にそぐわなければ、介護従事者が堂々とそれをたしなめるという光景も見られました。

 デンマークといえば、医療職にとっては「プライマリケアの先駆国」という点に関心は高いのでしょうが、これも上記のような風土があってこそ成立しているものです

また、対等な立場で(情報ではなく)価値を共有することで、介護従事者側も「それに見合ったスキル」を身に着けることに自発的な努力を向けようとします。つまり、多職種の自律的な成長の土台ともなっているわけです。

 今回の報告書に、こうした現場の多職種を自発的に動かす「基礎価値」が備わっているでしょうか。

今、一部の自治体では、医師も看護師、介護従事者が対等な立場で「その地域住民にとって必要な介護・医療とは何か」を地道に話し合う光景が広がっています。

もちろん、最初から根強いヒエラルキーを崩すのは難しく、間に立つ自治体職員がいかに多職種の間に立って汗を流すかがカギとなります。地域でできていることを、今回のような中央の検討会でできないことはないはずです。


<前回に続く>

在宅医療との偶然の出会い、2カ月で開業を決めた
 佐々木氏は『ブラックジャック』に憧れて医学部に入った後、「1人で全身を診られる医師になりたい」と考えて総合病院の総合内科に進みました。その後、専門科を決めなければならないタイミングで消化器内科の道へ。

 当初の思いとは裏腹に、消化器内科から肝臓内科、肝細胞癌ラジオ波治療チーム、肝炎ウイルスの研究――とどんどんニッチな領域に入っていって悩んでいた2006年3月、出会ったのが在宅医療でした。「割がいい」という理由だけで行ってみた訪問診療のアルバイトでしたが、2カ月後には診療所の開業申請をするというスピードで事を進め、同年8月から24時間対応の在宅療養支援診療所として保険診療を開始しました。

 大きな特徴は、「救急診療部」を創設し、地域の在宅療養支援診療所と一緒に在宅患者の夜間対応を一元化したことです

「在宅医療は、365日24時間の緊急対応体制が求められますが、医師の献身に頼る体制では持続性に欠けます。そこで、在宅医療の機能分化を考えました」(佐々木氏)。


 つまり、普段はかかりつけ医が地域の患者をケアしますが、かかりつけ医が対応できないときに緊急対応が必要になった場合は、法人を超えたチームで地域の患者を支える仕組みです。

こうした仕組みを取り入れたことで、悠翔会で診ている患者数は、全体で日中3000人、夜間8000人 となっているそうです。

佐々木氏は「夜間だけ診ますよ、と言っただけで、数千人の患者さんが在宅医療に移行できたことを考えると、家で死にたいと考える患者さんを支える仕組みだと感じています」と話しました。


「孤立」を防ぎ健康な人生を送るために必要なこと

 ちなみに、冒頭の問に戻ると、佐々木氏は超高齢社会をあまり悲惨だとは思っていないそう

「健康な生活を送る上で重要なのは、質の高い医療と思っている人も多いと思いますが、実は医療の優先順位は高くないことが分かっています。高齢になって身体的機能が低下しても、社会的機能や精神的機能を満たせれば、健康な人生を送れます」(佐々木氏)。

 このとき重要なのは、家族や友人、ご近所さんといった本人を支える周囲の人々です。これは今、ソーシャルキャピタル(社会関係資本)の1つとしても話題になっています。

高齢者の孤立が問題になっていますが、独居だから社会から孤立している、というわけではありません。佐々木氏によれば、男性の場合、独居のために1人で食事を取っている人よりも、同居人がいるのに1人で食事を取っている人の方が死亡リスクは高いことを示したデータもあるそうです。

※ソーシャルキャピタル:物的資本(Physical Capital)や人的資本(Human Capital)などと並ぶ新たな概念のこと。人と人のつながりや、社会活動への参加などにより得られる資源を指す。

 では、ソーシャルキャピタルに乏しい人や高齢者が健康な人生を送るにはどのような支援をすればいいのでしょうか。

「新しい家族関係を築いたり、多世代で交流したり、新しい社会的役割を作ったりすることで、支えを再生していくことこそが自立支援だ」と話す佐々木氏。

この自立支援は個別性の高い手当てが必要となるため、法律などで一気に規制するのは難しいもの。佐々木氏は、「地域包括ケアシステムの中で、それぞれができることに取り組んでいくしかない」とまとめました。

真剣に在宅医療を考えているドクターはまだ少ないのではないかと思います。改めて佐々木ドクターに在宅医としての考え、覚悟を教えて頂きます。8割の人が障害者として過ごす期間があるという言葉が胸に響きます。
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悠翔会理事長の佐々木淳氏が語る超高齢社会との対峙
在宅医をサポートする在宅医の覚悟とは

2017/9/5

増谷 彩=日経メディカル  

 こんにちは、Cadetto.jp管理人の増谷です。皆さん、「超高齢社会」という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちますか? 今回は、超高齢社会を創造的に生きる次世代リーダーの育成とコミュニティー形成を目指すHEISEI KAIGO LEADERSが8月に開催したイベントにお邪魔してきました。

24時間対応の在宅医療ネットワークを構築する医療法人社団
悠翔会(東京都港区)理事長の佐々木淳氏が登壇し、「在宅医の覚悟」について語りました。

「老い」のイメージがネガティブなのはなぜか
 
講演は、佐々木氏が冒頭の問いかけをして始まりました。「会場には医療・介護の仕事をしている人がたくさんいるので、暗いイメージを持つ人が多いかもしれません。でも、私たちがそんなイメージを持つような現状でいいのでしょうか?」(佐々木氏)。

 医療・介護に携わる人が暗いイメージを持つであろう理由として、佐々木氏は社会保障の課題、そして「老い」へのネガティブなイメージを挙げます。

 人には、加齢とともにゆっくり衰えていく身体的機能と、社会的な居場所ややりがいのある仕事によって得られる社会的機能、心の成長である精神的機能があります。

身体的機能と精神的機能は、子どもから大人になるにつれ、成長していきます。40歳代、50歳代になると、身体的機能は低下していきますが、社会的機能が上がっていくので楽しみが増えていきます。

 しかし、雇用されて働いていた人は、60~65歳で仕事を失います。そうすると、一気に社会的機能が失われ、身体が元気でもすることがないという状態になってしまいます。この定年後も精神的機能は成長が進みます。やがて、身体的機能と社会的機能は最低に近づくのに、精神的機能だけ成長が続くというタイミングが訪れます。

佐々木氏は、「この状態が、高齢者です。例えば認知症と診断された人でも、完全に自我を失うまでは心の成長はあると思っています」と言います。この状態になっている高齢者を目にすることが、老いへのネガティブなイメージにつながっていると佐々木氏は考えています。

身体の健全よりも大事なのは、人生の健全
 ここで一度、健康について考えてみます。WHOの健康の定義は、「身体的、社会的そして精神的にも満たされた状態」であること。「大事なのは、身体が健全なこと以上に、人生が健全なことなのではないか」と佐々木氏は言います。

 日本の医師にとって、疾病や障害、死因を国際比較しやすくするための国際疾病分類(ICD)は身近な統計分類でしょう。一方で、WHOが2001年に採択した国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health;ICF)では、単純に疾病ごとに障害を考えるのではなく、生活機能が何らかの理由で制限されている状況を「障害」と捉えます。

 例えば、佐々木氏は自身が掛けている眼鏡を例に取り、「旧石器時代なら、視力の悪い私は大きなハンディを持つ人だったかもしれません。しかし、現代の日本社会で、視力が悪いことをハンディと思う人はいないのではないでしょうか」と話します。

 つまり、障害がハンディになっているかどうかを決めるのは障害そのものではなく、所属しているコミュニティー。

視力が低下しているという事実はありますが、視力の低下を診断する技術と、眼鏡のような補正機器があり、視力低下を大きなハンディと思う人が少ない現代では、視力が低下しても生活機能が制限されないのでICFの考え方では障害にならないかもしれません。

 一方で、「現代の日本では、足が動かないことはほとんどハンディではなくなっていると私は思います。しかし、足が動かない人を見て障害者だと思わない人はまだまだ少ないでしょう」と指摘。障害者かどうかを決めるのは、「自分は健常者だ」と思っている人たちなのだと続けます。

8割以上の人は障害者として過ごす期間がある
 とはいえ、「自分は健常者だ」と思っている人も、いつかは障害者として過ごす人がほとんどです。

現代の死に方を見てみると、理想の死に方として語られることも多い「ピンピンコロリモデル」で人生を終えられる人はわずか5%ほど。何らかの疾患や事故による「突然死モデル」は15%ほどです。つまり、他人の手をあまり煩わせずに死ねる人は2割程度。残りの約8割は、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間である「健康寿命」を終えてから、身体の調子が良くなったり悪くなったりを繰り返し、ゆっくりと死に向かっていく「疾病モデル」になっているのです。

 健康寿命と寿命には男女ともに約10年の開きがあるといわれています。佐々木氏が「療養の時期」と呼ぶこの期間は、ほとんどの人が生活機能を制限された障害者なのです。だからこそ、佐々木氏は「健康寿命が終わり、障害者として過ごすことになったとしても楽しく生きていける仕組みを作らなければならない」と話します。

 障害者や高齢者になっても楽しく生きていく仕組みを作るために、医療には何ができるのでしょうか。

若年者と高齢者では医療の役割が違う
 そもそも、若年者と高齢者では、疾病のパターンが異なります。若年者の場合、疾患はシンプルなもの。原因は外因性、疾患は単発、発症パターンは急性です。高齢者の場合、原因が老化など内因性の疾患が多発し、発症パターンも慢性です。

大腿骨頸部骨折を例に取ると、若年者の場合、事故など外力によって起こることが多く、手術した後にリハビリを行って社会復帰を目指すことになります。高齢者の場合も転倒などの外力によって起こることが多いのは同じですが、入院・手術の後の退院は、若年者に比してかなり困難になります。

 「同じ疾患でも、高齢者の場合は自宅に帰ることすらできなくなるかもしれません。自宅に転倒リスクがあったり、栄養状態が悪いなど、骨折の背景にいろんな問題が隠れていることも多々あります。ですから、骨折を治すことだけを考えて入院させていると、廃用症候群や認知症が進行してしまうことがあります」(佐々木氏)。

 ここで、佐々木氏は若年者と高齢者では医療の役割も変化すると言います。「若年者の場合は病院で、救命と治療を目的とした治療が行われます。高齢者の場合は地域で、予防と改善を目的としたケアとサポートを行うべきです」(佐々木氏)。高齢者は疾患を治すことが難しい上に、治すことがそもそもできない場合もあるため、「治るまで入院させておこう」と考えると退院させることができなくなってしまいます。「だから、地域で診ていく在宅医療のような仕組みが必要なんです」と佐々木氏は訴えます。

<前回に続く>

 東京都は昨年度から訪問看護未経験者を採用する事業所への支援を始めた。育成の助言や、採用職員1カ月分の給与と研修費を補助する。担当者は「小規模な事業所が多く、育成者への指導は好評。訪問看護師をより増やしたい」とする。

 国は、患者の療養の場が「病院」から「地域」へ移行するよう促しており、25年に向け訪問看護サービスをさらに拡大したい考えだ。だが、看護職員のうち病院・診療所で働く人が8割を占め、訪問看護は2%にとどまっている。

 一方、訪問看護を希望する看護学生も実際に新卒で就く人は少ない。聖路加国際大大学院の山田雅子教授は「学生が希望しても『まずは病院で』と反対する教員もいまだに多い」と説明する。

 それでも、新卒の訪問看護師を受け入れる事業所は少しずつ増えている。山田教授は「病院と在宅では求められるケアが異なる。新卒から訪問に取り組むことで、生活支援のプロとしての力を持つ人材の育成ができる」と話した。

育成者養成へ講座 聖路加国際大など

 14年度の全国訪問看護事業協会の調査では、過去5年に新卒で訪問看護師を採用した事業所は、回答1420事業所の2%(35事業所)。新卒採用に関心がある事業所も23%あったが、育成の労力などに不安があり、踏み切れていないという。

 新卒から育てるには適切な指導者が不可欠だ。14年には、聖路加国際大や訪問看護事業者などでつくる「きらきら訪問ナース研究会」が結成され、育成人材の研究や普及の活動に取り組んでいる。

 同研究会は7月、事業所などを対象とした育成者養成講座を初めて開催。4回の講座には、新卒採用を検討中の事業所も含め22人の担当者が参加する。

 一方、新卒訪問看護師自身も15年に「全国新卒訪問看護師の会」を結成した。新卒同士が交流し、学び合うことでキャリアを広げるのが狙いだ。会員は新卒訪問看護師や志望学生など約90人で、月1回、勉強会や交流会を開く。

 代表の小瀬文彰さん(26)は都内で働く訪問看護師で、13年に新卒採用された。当時は自分と同じような「新卒」と出会うことがなく、情報交換をしたいと思ったのが会のきっかけだ。小瀬さんは「新卒者就業やキャリア普及の課題も多い。情報発信や研究を重ね、新卒訪問看護師を当たり前のキャリアにしたい」としている。


訪問看護師の需要が増えています。新卒対応を含めて各方面で対策を講じているようですが、思うように増えていないようです。その要因は2つあると思います。一つは、報酬の低さです。通常訪問看護師の報酬は病院勤務の看護師より2割低いと言われます。医師の指示の下での動きになりますが、その責任の重さ、24時間対応を考えますと、現在の報酬では厳しいと言わざるを得ません。

もう一つは、訪問看護はその業務の多様性からベテラン看護師のスキルが必要とされます。それが新卒では対応が難しくなります。来年の報酬改定において訪問看護の点数を上げることは当然ではありますが、病院看護師からの移動をどのように進めていくのかの対策が必要です。
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新卒採用 団塊高齢化で需要増 世代多様化に意義

 「訪問看護師になるには、病院の臨床経験が3~5年は必要」という考えが根強くある中、少数ながら新卒看護師を訪問看護師として育てる試みが各地で始まっている。団塊の世代がすべて75歳以上となる2025年を前に在宅ケアの需要増が予想されるからだ。【細川貴代】

 6月の朝、訪問看護師の山下宏美さん(28)が自転車で東京都世田谷区の利用者宅に到着した。「おはようございます」。90歳の女性の顔をのぞき込み、血圧や体温を測る。

 女性は腰を痛めて寝たきり状態だ。「変わったことはないですか?」「医師から耳鼻科受診をすすめられて……」。家族の話を聞き、カルテに記載。皮膚や体の状態を確認し、必要な処置をした。

 山下さんは訪問看護師7年目。現在は世田谷区の「セコム成城訪問看護ステーション」に勤務する。大学の実習で訪問看護に魅力を感じ、新卒で飛び込んだ。

1日約5件を訪問するほか、医師やケアマネジャーなどと相談・情報交換を行う。利用者は子どもから高齢者まで、扱う疾患も難病やがんの終末期までと、さまざまだ。「訪問看護次第でその人の生活や最後の暮らし方が変わる。細かい変化にも早く気付くよう心がけています」

 運営する「セコム医療システム」(東京都渋谷区)は06年度からいち早く新卒訪問看護師の採用を始めた。毎年5人程度採用し、ステーションに1人ずつ配置。先輩との同行訪問、病院研修など独自の育成カリキュラムがある。育成に関わる小西優子・クオリティマネージメント室長は「新卒者は意欲があって吸収力や成長力もある。多様な世代がそろえば組織も安定する」と新卒採用の意義を説明する。

 地域全体で育てるケースも。山梨県看護協会は14年度から新卒を採用。訪問看護の歴史が長い同県では年齢層が高く、若手を求めていた。県立大看護学部の教員から「訪問看護を希望する学生がいる」と相談を受けたこともあり、採用を始めた。「地域型」の強みは、県立大や県立病院など地域の教育、医療、介護機関が連携して育てられる点だ。同協会の石原準子・訪問看護ステーション部長は「新卒の育成には看護協会、県など関係機関の協力が重要だ」と話す。

<次回に続く>

   

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