無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

カテゴリ: 在宅医療

褥瘡の治療では、局所から全身に目を向け、栄養管理を行っていく必要があるというのは以前から言われていたことですが、今回、「褥瘡治癒の決め手は亜鉛にあった」との報告がなされています。これまで褥瘡を出す施設はレベルが低いと言われ続けてきましたが、一旦、褥瘡になるとなかなか治らないものです。今回の亜鉛欠乏を補完することによって比較的短期間で感知することが出来るという報告は朗報です。ご紹介をさせて頂きます。
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リポート◎木を見て森を見ずの褥瘡治療
褥瘡治癒の決め手は「亜鉛」にあったコラーゲンペプチドの上乗せ効果も

2018/2/15

本吉 葵=日経メディカル

高齢者褥瘡治療では、体圧分散や創傷のケアといった局所療法に注力してしまいがち。しかし体圧や皮膚バリア障害はきっかけにすぎず、発症の基盤には、亜鉛欠乏をはじめとするミネラルや蛋白質の不足に起因する皮膚の脆弱性がある。

褥瘡の治療では、局所から全身に目を向け、栄養管理を行っていく必要がある。

褥瘡の主な要因は亜鉛欠乏にある」。こう断言するのは、東御市立みまき温泉診療所(長野県)顧問の倉澤隆平氏である。

 図1を見ていただきたい。約6年にわたり、病院と施設を行ったり来たりしていた79歳患者の難治性褥瘡が、亜鉛補充療法開始後、約50日でほぼ治癒している。

イシジンシュガー+プロマック投与だけで治癒

 局所療法はイソジンシュガー(一般名ポビドンヨード配合軟膏)のみ。約1週後には、潰瘍面がやや乾いた感じとなり、潰瘍もやや縮小し始めた。2週後には滲出液がほとんどなくなり、潰瘍は、さらにぐっと縮小した。さらに2週後には滲出液がほとんどなくなったので、イソジンシュガーをデュオアクティブ(ハイドロゲル創傷被覆・保護材)に変更した。

 あらゆる局所療法でも、数年間の長期にわたり治癒しなかった褥瘡が、たった2カ月弱で治癒した。数年に及ぶ病院、施設で種々の治療を受けてきた患者。変えたことといえば、亜鉛含有製剤のプロマック顆粒15%(ポラプレジング)1g/日を投与したことだけだった。

 亜鉛補充療法の前後で、Alb値は3.0→3.1g/dLと低値のままだ。「Alb値は多少低くても、極端な低栄養状態でなければ、亜鉛欠乏による代謝異常の改善だけで褥瘡は治癒する。そして、亜鉛の不足を改善して、維持すれば再発予防も可能であり、他に適度な局所の除圧を行えば十分」と倉澤氏は語る。

「褥瘡の主な要因は亜鉛である」と主張するみまき温泉診療所の倉澤隆平氏。

 この一例だけにとどまらない。倉澤氏はポケット(死腔)形成の仙骨部褥瘡、広範皮下膿瘍、ほぼ骨膜に達する深い組織欠損や脊髄損傷を伴う褥瘡に対しても、プロマックのみの追加投与により褥瘡を治癒させてきた。

 倉澤氏は、「亜鉛補充による全身療法と適度な局所療法でほとんどの褥瘡は治癒する。皮膚の脆弱状態は亜鉛欠乏による酵素の機能不全から代謝異常が起こり、治癒が遷延するもの。皮膚の状態を回復すれば、多少の圧迫で局所の血行障害が生じても、褥瘡は発症しない」と説明する。 
<次回に続く>


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『東京物語』を見れば「在宅医療」普及のヒントがわかる

 もちろん、政府としても無為無策なのではなく、身近な医療ニーズに対応してくれる機能を持つ「かかりつけ医」を持つように推奨しています。さらに、生活全般を支えてくれる能力を有した医師として、「総合診療医」という専門医制度もスタートする見通しです。

 確かに医師の育成に10年程度を要するため、こうした政策が上手くいくかどうか分かりませんし、人材を育てれば済む話ではありません。しかし、『東京物語』を観ると、「患者と医師の信頼関係を構築できる人材育成こそ、在宅医療を普及させる王道ではないか」という示唆が得られると考えています。

◆図:戦後の日本人の「死に場所」


出典:厚生労働省「人口動態調査」を基に作成。1994年まで老人ホーム
での死亡は、自宅又はその他に含まれる。
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各地で在宅医療を考える講演や講座が開催されるようになりました。多死社会を迎え、死というものが身近なものになりつつあります。事前の準備は早いにこしたことはありません。兵庫県において医療・介護関係者が参加する公開講座が開かれます。大勢の参加が望まれます。
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2018/1/31 05:30神戸新聞NEXT


最期をどこで迎えるか 在宅医療考える公開講座

高齢化が進み、年間の死者は130万人を超える「多死社会」を背景に、自宅でのみとりを推進しようと、国は在宅医療の担い手を増やす取り組みを進めている。最期をどこで迎えるのか。考えるきっかけになりそうな催しが2月、相次いで開かれる。(片岡達美)

 2016年の国内死亡者のうち76%が医療機関で亡くなり、自宅は13%にとどまる。こうした状況で「どうすれば最期まで安心して在宅で過ごすことができるのか?」をテーマに、医療・介護関係者が参加する公開講座が11日午後1時半~4時、アスピア明石(兵庫県明石市東仲ノ町)の北館7階で開かれる。

 がん患者と家族でつくる「ゆずりは明石」主催。同市を中心に在宅医療に携わる清水メディカルクリニック(松が丘2)の清水政克副院長(44)が、東播磨の状況を踏まえながら、都市部での在宅医療の現状について問題提起。病院と自宅でそれぞれの有利、不利や、末期がん患者の在宅医療の現状などについて話す。続いてケアマネジャーや行政書士も加わって意見交換。要介護認定や医療費、成年後見制度など聴講者の疑問にも答える。

 「どんな状況でも最期まで家で暮らしたい気持ちがあれば手だてはある」と清水さん。「在宅医療をより具体的にイメージしてもらえるよう、材料を提供できたら」と話す。

 参加費700円。事前申し込みは不要だが、当日先着120人。ゆずりは明石TEL080・4822・1331(平日午前10時~午後3時)

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2025年に在宅医療を受ける高齢者は100万人に及ぶと厚労省の推計がでています。医療費の抑制も狙って入院患者を在宅医療に移すといいますが、訪問医療も看護も、介護も人材不足です。100万人の在宅医療の為に、医師、介護士、介護士が何人必要かの試算はしているのでしょうか?
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在宅医療、2025年に100万人超 厚労省推計

生田大介

  

朝日新聞 2018年1月26日12時00分 

団塊の世代がすべて75歳以上となる2025年に在宅医療を受ける人が100万人を超えることが、厚生労働省の推計で分かった。現在の1・5倍以上の規模になる。各都道府県は国の算定方法に基づく詳細な推計を実施。これを踏まえて年度内にまとめる医療計画で、在宅医療の態勢作りを加速させる方針だ。

自宅や介護施設で訪問診療を受けた人は16年6月時点で約67万人いる。厚労省は今後の高齢者の増え方を考慮し、25年の利用者数を約100万人と推計。現在の入院患者のうち、軽症で本来は入院の必要がない高齢者らが25年時点で約30万人いるとして、その一部も在宅医療の対象に加えた


 医療費の抑制も狙い、政府は入院患者を在宅医療に移す流れを進めている。25年の入院患者用のベッドは現在より10万床以上減らして約119万床とする計画だ。その分、在宅医療の受け皿を増やすため、24時間態勢で診療したりケアをしたりする医療機関や介護事業者への報酬を手厚くして後押しする。

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在宅死の理想と現実について日本在宅ホスピス協会会長の小笠原文雄医師がお話をしています。
誰もが自宅で最期を迎えたいと思うのですが、現実は厳しいようです。まずは家族が最後まで寄り添う体制があるかどうかが重要であり、家族に迷惑をかけたくないから再び病院に逆戻りというケースや、家族が最後には放棄をする(家庭内孤独死)とかがあると言われます。

しかし、家族に代わって見守りサービスを使い在宅死を迎えることが出来るようになってきているという言葉に救われます。今後はこのようなケースが増えると思われます。
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在宅死の選択 笑顔でピースできた人いる反面、家庭内孤独死も

2017年12月11日 07時00分 NEWSポストセブン

 56.4%の高齢者が「自宅で最期を迎えたい」と望んでいる(2014年内閣府調査)にもかかわらず、自宅で臨終を迎えるのは12.8%(2012年厚労省公表データ)に過ぎない。在宅死の難しさはこのギャップに表われている。これまで1000人以上の在宅看取りを行なってきた専門医に「自宅で死ぬこと」の理想と現実について聞いた。

 看取った直後に家族がピースサインで写真に収まる──そんな光景が現実に存在すると証明したのが、日本在宅ホスピス協会会長の小笠原文雄医師だ。

 今年6月に発売され、7刷を重ねる話題作となった小笠原医師の著書『なんとめでたいご臨終』(小学館)には、そんな故人と遺族の写真が多数掲載されている。

「今ではNPOや民間企業などが連携して24時間体制の見守りサービスを提供している自治体も多いので、独り暮らしでも穏やかな在宅死を実現できるケースが増えてきています。

 また、在宅死はお金がかかると思われがちですが、公的な医療保険と介護保険を併用すれば、ほぼ保険の範囲内でサービスを受けることも可能です。状況や考え方の違いによって在宅死の難易度は変わりますが、恐れる必要はありません」

 在宅死の「理想と現実」のギャップは除々に埋まりつつある。

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