無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

カテゴリ: 未来の日本

「誠実、外向的、調和」という性格は男女に共通した長生きするための性格のようです。その前提にあるのは、生きるという強い意思だと思います。長生きをする秘訣について書かれていますのでご紹介致します。
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高齢化社会で始まった「長すぎる老後」への挑戦=聖市在住 毛利律子=(5)=健康で長生きする性格とは

ニッケイ新聞 2018年4月20日

日本では2000年から2004年のゴールドプラン21で、認知症高齢者グループホームが急速に普及していった。グループホームを含む介護老人福祉施設(特養老人ホーム)の入所者の97・2%が認知症患者である。

 そこには自ら選んで入所する者、あるいは、親を棄てるつもりはないが、介護はできないと割り切って新たな介護集団に最期を任せる家族のためである。

 「家族を介護で疲れさせない」ために、専門家にできることを任せ、医師も提案し、支援していく。家族がすべてを背負うのではなく、専門家と共に介護するという考えは前向きに受け入れたいものである。

 老人介護施設の利用の良し悪しは、本人やその家族の状態にも依る。子供に面倒をかけるというストレスが軽減され、栄養面も良く、自宅介護では得られなかった楽しさを満喫して、100歳まで生きる方が結構多いという報告もある。

 長生きは家系・遺伝の影響が大きいという説はよく耳にすることだが、健康で長生きする人にはいくつかの「性格的な」共通点があるそうだ。

 アメリカの心理学の研究によると、次のような性格の人が長生きするそうだ。
(1)几帳面で、仕事ができ、社会的な地位も高い。
(2)意志が強く、几帳面で誠実
(3)外向的で社交的
(4)不安が強くて、細かいことに気が付く「神経症傾向」
(5)思いやりがあって、周りに調和することを大切にする。

 「誠実、外向的、調和」という性格は男女に共通し、女性の場合は、家族の面倒をよく見て、人付き合いがうまい。グループの仕切り屋、ゴッドマザー的性格が特徴。

 男性の場合は、好奇心旺盛、新しいこと好き、適応力がある、飄々としてマイペース。といった性格的特徴の人が長生きしているという。

 昨年2017年7月18日に105歳で亡くなった聖路加国際病院の日野原重明先生のことはつとに有名である。日野原先生が実践していた「10年日記」という習慣は、「毎年一つ新しいことを始める。常に新しい目標を掲げる」ことであったという。

 「意志が強く、几帳面で誠実」、自己管理、仕事への情熱、周りの人への気配り、なんといっても「死ぬまで現役」を貫いた模範的な人生であった。また食欲も旺盛で、三日に一度はステーキを食べるのが楽しみだったという。

 高齢者は粗食では長生きできない。健康な高齢者には「牛肉、豚カツ、大好物」の人が多いというが、もちろん日々の健康管理は基本である。
 また100歳まで生きる人の身体的特徴の一つに糖尿病がわずか6%しかいない。このデーターは海外の調査でも同じ結果が出ている。

 90歳以上で糖尿が無いということは、食事制限がないため、低栄養に陥らないことになる。
 「意欲的」な高齢者は「転んでもタダでは起きない」。リハビリに積極的に頑張って、「絶対寝たきりにならないぞ!」という強い意志を持っている。

 高齢者に、「若い頃と比べて幸せですか」、「今に満足していますか」という質問をすると、ほとんどが現状に「満足している」と答える。100歳でも「死が迫っている」という感覚は薄く、「いますぐ死にたい」という人はほとんどいない、というのである。

 人間に生まれる確率は、1400兆分の一、一億円の宝くじに100万回連続して当たることに相当する、という記事を読んで、「億や兆」という大きな数字がおもしろかった。仏教では、「天から糸を垂らして、地上の針の穴に通す」ほど人間に生まれることは稀であると説いている。

 想像できない確率で 「頂いた命」を、有意義に生きる。それも「100年という長い時間を、可能な限り健康で、前向きに生きよう」というのが「長すぎる老後」の挑戦だ。

 私たちは、そういうことを目標にして生きられる、稀に恵まれた平和な時代に巡り合わせていることを、まずは感謝しなければならないであろう。

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食の不安と老いの不安に応える生協の事業モデルを作り上げた生活クラブの池田理事長をご紹介します。いち早く特別養護老人ホームに個人の尊厳を重視する全室個室・ユニットケア方針を取り入れ新しい社会モデルをつくっていく、その先見性に学びたいと思います。
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生活クラブ理事長、池田徹氏 尊厳重視の介護     


2018/4/17 23:00

情報元:日本経済新聞 電子版

千葉県八街市の特別養護老人ホーム「風の村」は、個人の尊厳を重視するケア方針で全国的にも知名度が高い。この施設を運営する社会福祉法人「生活クラブ」理事長の池田徹(67)は二分脊椎症という先天性の障害を抱えながら、理想の介護モデルを追い続けてきた。

「新しい社会モデルをつくっていくことが私たちの使命」。こんな情熱を原動力に、当事者の不安や痛みに寄り添う姿勢で取り組んでいる。
生活クラブ理事長 池田徹氏

生活クラブ理事長 池田徹氏

 千葉市内に住む池田は週4回の人工透析が欠かせず、障害によって引き起こされる筋肉の衰えで歩く時につえは手放せない。そんなハンディを持ちつつ、有料老人ホームや訪問介護ステーションなど県内で計87事業所を展開する法人のトップとして多忙な日程をこなす。佐倉市の京成臼井駅前にある生活クラブの事業本部の椅子を温めることもなく、国内外を飛び回ることもしばしばだ。

 生活クラブの母体「生活クラブ生協」(千葉市)は1994年、全国の生協で初めて訪問介護事業に参入した。会員の高齢化に伴い、地域生協も従来の「食の安全」に加え、「老後の安心」でも会員の要望に応える必要に迫られたためだ。

 2000年2月、池田は「風の村」を県内初となる全室個室・ユニットケア方式で立ち上げた。準備段階で全国の20以上の特養を視察したが、当時はプライベートな空間の無い相部屋が主流。自身の体験も踏まえて「相部屋では人間的な暮らしができない」との思いから、「風の村」では全室個室にこだわった。完成後に全国から視察者が訪れ、個室でユニットケアする方式は厚生労働省のモデルの1つとなった。

 池田は戦後の労働運動に傾注した父の影響を受けながら、富山市で生まれ育った。69年に慶応大に進学。進学直後に8カ月入院したが、病院に外出届を出しては、70年安保闘争で勢いを増すデモやバリケード封鎖に参加していた。

 ところが70年に入ると、安保闘争の熱気は薄れ、デモ隊には世間から白い目を向けられた。そんな時、雑誌編集の取材で生活クラブ生協の活動を知った。「身近な地域での終わりのない活動こそが世の中を変える」。数カ月後には大学を中退し、新天地に飛び込んでいた。

 「食の不安と老いの不安に応える生協」として、地域生協の新たな役割を探り続けてきた。近年は子どもの貧困問題に取り組むNPO法人を立ち上げ、虐待などを理由に児童養護施設や里親家庭で暮らす若者の自立支援のための「こども・若者未来基金」を設立。全ての世代を支えられる生協の事業モデルを目指す。

 「50年近く仕事を続け、ようやく自分の思想が成熟してきたと感じる」。より良い社会を信じて走り続けてきた池田のゴールが少し近づいてきた。=敬称略

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在宅死の時代、家族と医療・介護職が共に悼む場

訪問看護ステーションで「遺族会」

 JR金町駅(東京都葛飾区)に近い小さなビルの入り口に、生花で彩られたウェルカムボードが置かれていました。真ん中に貼られたポスターには「遺族会 さくらさくら」とあります。三々五々、訪れた人たちが、ポスターを目印に次々とビルの中へ入っていきました。

 「遺族会」は、このビルに事業所を置く「訪問看護ステーション はーと」が、昨年亡くなった利用者をしのぶために開きました。今年で3回目になります。

 今回、出席したのは、そのうち14人の家族計20人と、「はーと」と系列施設の看護師や介護職員、故人を担当していた外部のケアマネジャー、医師らを合わせた約60人です。普段は地域交流活動に使われている一室に祭壇が設けられ、家族が持ち寄った遺影や思い出の品が並べられました。

 亡くなった利用者103人全員の名前が読み上げられました。黙とうに続いて、ボランティアが奏でるクラリネットやフルートの優しい音色に包まれながら、出席者が順番に祭壇に花を供えていきました。

最期の日々を語り合う

 軽い食事も用意され、家族と看護師らが入り交じって、故人の思い出を語り合いました。患者の容体が波のように変化するのに一喜一憂したり、急変で慌てる家族を落ち着かせて励ます看護師の方も、実はどう対処するべきか悩んでいたり――。会話に耳を傾けていると、家族と医療・介護職は、同じ目標に向かって力を合わせてきた「同志」なんだな……と感じました。その目標とは、「患者にとって、よりよい最期」です。

 介護の大変さや、肉親あるいは一生懸命支えてきた人を失った悲しみ、「もっといいケアができたのでは」という後悔など、出席者それぞれに思いがあったはずです。あふれ出る涙をそっとぬぐう姿も見られましたが、閉会後、会場を出る家族と見送る職員は、みんな晴れやかな表情でした。

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自治体の終活支援事業が広がっています。家族や親族に頼れないとする高齢者が圧倒的に増えています。家族、地域が行ってきた死後の処理を行政が行う時代になってきています。
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本格化する「多死」 独居増加、家族関係希薄…自治体が終活支援

Sankei Biz 2018.4.13 12:47

高齢者が亡くなった後、納骨など人生の締めくくりを自治体が手助けする“終活”支援事業が広がってきた。1人暮らしの高齢者が増え、家族関係が希薄になり、最期を誰にも託せない人が増えているためだ。団塊の世代の高齢化に伴う本格的な「多死社会」を前に、行政が動かざるを得ない事情もある。

 ◆安否確認まで

 「自分の最期のことはできるだけ自分で準備しておきたい」

 今年2月、神奈川県大和市の60代後半の男性が、同市担当者の立ち会いの下、納骨する寺や葬儀の内容を決めておく生前契約を事業者と結んだ。

 介護施設で暮らす男性は独身。きょうだいも高齢のため、自分に何かあっても後のことを頼むことはできない。「将来、周囲に迷惑をかけたくない」と申し込んだ。

 大和市は平成28年度から「葬儀生前契約支援事業」を始めている。主に、身寄りがなく、経済的に困窮している人が対象だ。契約の上限額は生活保護の葬祭扶助基準と同じ20万6千円。市の連絡先と葬祭事業者などを記載した登録カードをつくり、スムーズに連絡が取れるようにした。市による定期的な安否確認も受けられる。

身寄りがあり一定以上の収入がある人にも、事業者や司法書士会、行政書士会の紹介などの情報提供をする。

 ◆本人の希望かなえて

 千葉市も今年1月から市民向けの終活セミナーや相談事業を始めた。葬祭事業を手掛けるイオンライフ(千葉市)と協定を結び、あんしんケアセンター(地域包括支援センター)が窓口になって相談を受け付ける。病院や施設入所の際の身元保証、遺言信託、生前整理などの契約も可能だ。

 担当者は「介護現場からは『亡くなるまでのケアはできても、その後は何もできない。本人の希望をかなえてあげたい』といった声が上がっていた」と事業開始の経緯を語る。

 ◆引き取り手なく

 独居高齢者の増加に加え、家族や親族がいても、「頼れない」「頼りたくない」人も目立つ。神奈川県横須賀市が27年度から、納骨先などを決めておく「エンディングプラン・サポート事業」を始めたのは、公費で火葬した後に引き取り手のない遺骨が急増したことがきっかけだった。

同市福祉部の北見万幸次長は「親族がいても断られる例が多い。生活が苦しくても十数万円程度の蓄えがある人もおり、生前に契約していれば本人の希望をかなえられる」と話す。夫に先立たれた妻が「納骨堂で隣同士に」と希望し、実現したケースもあるという。

 自治体の動きについて、終活支援に詳しい第一生命経済研究所の小谷みどり主席研究員は「費用が出せないなどの理由で、利用者は多くないかもしれないが、事業を知っておくだけでも安心につながる」とみる。その上で、「日本の福祉は亡くなるところで終わっているが、納骨までの公的支援を検討すべき時ではないか」と提案した。

                   

 ■終末期の事前指示66%賛成

 厚生労働省は、一般国民を対象に実施した終末期医療に関する意識調査の結果を公表している。終末期の治療方針について自分が意思決定できなくなった場合に備え、どんな治療を受けたいか、受けたくないかを記した「事前指示書」の作成には66.0%の人が賛成した。このうち実際に指示書を作成済みの人は8.1%で、平成25年の前回調査から増えたものの、少数にとどまった。前回は指示書作成に賛成が69.7%、うち作成済みは3.2%だった。

調査は5年ごとに実施しており、今回で6回目。昨年12月、全国の男女6000人に尋ね、973人が回答した。

 自分の終末期医療を話し合ったことがある人は39.5%で、前回の42.2%からほぼ横ばい。人生の最期を迎える場所を決めるのに考慮する点を複数回答で聞くと、「家族らの負担にならないこと」が73.3%で最多。「体や心の苦痛なく過ごせること」(57.1%)、「経済的負担が少ないこと」(55.2%)が続いた。

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「家族がいてもいなくても、ひとりでも、ちゃんと生きられ、ちゃんと死ねる社会をつくっていきたいよね」という葬送ジャーナリストの碑文谷創さんの言葉を考えます。少なくとも孤独死をして数日放置される環境だけは防ぎたいと思います。日頃の準備と社会のつながりを持ち続ける努力が必要に思います。
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最期も「自分らしく」 「ひとり」前提に考える /東京

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