無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

カテゴリ: 政治・経済・社会

高齢者の万引き














高齢者の万引きが増えている。万引き犯の3人に1人は65歳以上の高齢者の現実を知っていますか?そして、万引きの内容は食料品が多数を占めているという事実を。  

2022年検挙した万引き事件の被害品数は6万5,957点。年齢別にみていくと、「60~69歳」は8,200点、そのうち食料品は4,971点で全体の60.6%。「70~79歳」は1万1,583点、そのうち食料品は4,971点で全体の67.3%。「80歳以上」は7,360点、そのうち食料品は5,305点で全体の72.0%を占めているという。  

年齢が上がるにつれて食料品の割合は増えていきますが、やはり高齢者による食料品の万引きが突出している。犯罪に手を染めてしまう背景はさまざまだが、食べ物が買えないほど困窮している……生活苦が高齢者を犯罪へと駆り立てているひとつの要因であることは明確である。   

高齢者を犯罪へと駆り立てる「生活苦」と「孤立・孤独」 食べ物を万引きする高齢者。――食べ物も買えない、だから盗むしかない。高齢者を取り巻く、厳しい現状が見えてくる。   

東京都では60代後半の高齢者が23区で生きていくために最低限必要なお金である「生活扶助基準額=7万6,880円」を下回る「年金月7万円未満」の人は、厚生年金受給者の5.6%ほど。厚生年金受給者は3,700万人ほどなので、年金10万円未満は800万人以上、東京都23区の生活扶助基準額を下回る高齢者は200万人程度になる計算。ほかに収入があれば年金が低くても問題はないが、しかし総所得の100%が年金という高齢者は44.0%。低年金なうえ、ほかに収入を得る手段もない高齢者は、相当数にのぼる。この低所得高齢者を救うにはどうすればよいのか。おまけに深刻さを増すのは独居が多数を占めることである。 

高齢者が犯罪に手を染めてしまうのは、低収入による生活困窮に加えてもうひとつ、「社会的孤立」が要因だと指摘されている。

低年金で生活が困窮している場合、生活保護という最後のセーフティネットがある。年金が最低生活費を下回り、その最低生活費を下回る貯蓄しかない場合などは、最低生活費と年金との差額が支給され、最低限度の生活を送れるようになるが。しかし社会から孤立していると相談すべき相手が誰かもわからず、ただ困窮状態に耐えるしかなくなり、一線を超えてしまうのである。この悲劇の連鎖を止めねばならない。
お困りの方は犯罪に手を染める前に我々、ロングライフサポート協会に相談下さい。生活保護への申請並びに身元保証と金銭管理、死後事務委任と民間のセーフティーネットとしての微力ながらサポートをさせて頂きます。 http://lls.sakura.ne.jp/ 

年金月7万円「食べ物が買えない、盗むしかない」…生活苦で一線を超える「高齢者の実情」
YAHOOニュース2024.2.10  
 厚生年金受給者の平均年金は月14万円ほど。しかし平均の半分程度の年金しかなく、生活が困窮。一線を超えてしまう高齢者がいます。 万引き犯…3人に1人は「65歳以上の高齢者」 警察庁『犯罪統計書 令和4年の犯罪』によると、2022年、万引きの被疑者は5万7,804人。そのうち65歳以上の高齢者は2万0,844人。万引き犯、3人に1人は高齢者です。   

 年齢が上がるにつれて食料品の割合は増えていきますが、やはり高齢者による食料品の万引きが突出しています。犯罪に手を染めてしまう背景はさまざまですが、食べ物が買えないほど困窮している……生活苦が高齢者を犯罪へと駆り立てているひとつの要因であることは明確です。
 高齢者を犯罪へと駆り立てる「生活苦」と「孤立・孤独」 食べ物を万引きする高齢者。――食べ物も買えない、だから盗むしかない 高齢者を取り巻く、厳しい現状が見えてきます。  


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介護殺人














長年介護をしてきた妻が介護疲れの末、要介護4」、寝たきりの状態で、人の手を借りなければ生活が営めなかった夫を30カ所以上刺した事件が下記の書籍で取り上げられている。

今日本で親族殺人が増加している。その中でも老々介護事件という悲惨な状況が増加している背景に何があるのか?

良しにつけ悪しきにつけ、親族というフィルターがかからなくなった社会で、家族という最も身近な人間同士の憎悪が増幅している。助けるものが近くにいないだけに、介護や、貧困、引きこもり等の理由により、一旦感情がもつれると、その怒りは止まらない。

一般に、刺し傷の多さは、(1)被害者に対する恨み、あるいは、(2)必ず殺人を遂行するという決意、のどちらかの理由によるという。この妻の胸に去来した感情は、果してそれらの感情だったかと、記載されているが、双方の強い思いがあったのであろう。 これから一体どれだけの老々介護殺人がおきるのであろうか。  

介護、貧困、引きこもり「今殺さなければ、殺される」家族が家族を殺す時 近親殺人  石井光太氏著作 新潮文庫 とう本を紹介する。 

「子供嫌い」の母による虐待殺人、介護疲れの妻が夫を30カ所以上刺した「老老介護殺人」 家族が密になってしまうことの恐ろしさ  YAHOOニュース2024.2.9   

今日本で起きている殺人事件の約半数が親族間で起きていることを我々は知らねばならない。そしてここ数年親族策人が増加し続けていることに日本の病巣がある。今回は特に老老殺人事件に注目したい。従来の「介護疲れの娘や息子の嫁」が要介護者(親)を殺める、のではない。浮かんでくるのは、「介護殺人」の中でもさらに厄介な、「老老介護殺人」という現実なのである。
 「もともと殺人事件は、親族内で発生する確率が高い犯罪だ。20年版「犯罪白書」によれば、19年に起きた日本国内874件の殺人のうち、54.3%は「親族」間で起きている。友人・知人など、加害者と被害者が「面識あり」の35.6%、「面識なし」の9.4%を大きく引き離す。その割合は、17年は49.4%、18年に51.0%、そして19年が54.3%だから、ここ数年、増加傾向が続いている。」ここ数年、時代を象徴する事件形態としてクローズアップされているのが、やはり「家庭内殺人」のひとつである「介護殺人」だ。18年版「犯罪白書」では、高齢者を65歳以上と定義、その上でこう解説している。    
〈(親族殺の中でも、配偶者殺では)約5割は被害者が精神・身体のいずれか又は双方の障害を有し、約3割は被害者が要介護・寝たきりや認知症の状況にあり、犯行の背景に、将来悲観・自暴自棄、介護疲れや問題の抱え込みといった事情がある〉
 先の『近親殺人』の中で石井氏がレポートしているのが、15年1月に千葉県で起きた「夫殺し」だった。77歳の元看護師の妻が、72歳の夫を全長34センチの柳葉包丁で刺殺。夫は「要介護4」、寝たきりの状態で、人の手を借りなければ生活が営めなかった。妻を苦しめたのが、夫の〈脳出血による排尿障害〉だった。 

この事件では、夫の全身に30カ所以上の、包丁による刺し傷が残されていた。包丁は根元から曲がり、心臓や肺を貫通していた。      

裁判では「妻は介護で心身ともに疲れていた。うつ状態に陥って、無理心中しようと思い悩んでの衝動的犯行」と認定された。懲役3年、執行猶予5年が、彼女の量刑だった。
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超高齢社会に対応するウエルネスタウン














能登半島地震で災害を受けられた皆様に心からお見舞いを申し上げます。そして亡くなられた方々のご親族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。   

能登半島地震の被害は直近で死者202人、安否不明者102人と発表されました。大変な震災に多くの方々が心を痛めておられると思います。今回の震災を通して多くの方々がお感じだと思いますが、被害にあわれた方々の中に、多くの高齢者が含まれていたことです。
随時更新【最新情報まとめ3】能登半島地震 死者は202人 安否不明102人
によれば、安否不明者のデータでは、安否不明者102人の中に、不明な方もおられますが、高齢者は58人、その内75歳以上の後期高齢者は約40人程度と思われます。恐らく死者においても半数以上が高齢者又は後期高齢者と思われます。   

県の報告書にも「石川県における65 歳以上人口に占める 75 歳以上(後期高齢者)人口の割合は、年々増加しており、令和2 年で半数を越え、令和7年以降は6割を越えて推移する⾒込みだが、令和 17 年以降は微 減となることが⾒込まれる。令和2年時点で、本県で最も高齢化率が高いのは珠洲市の 51.7%である」とあります。震災における死者202人の内、最も多かった珠洲市が91人と最多を占めるのもうなずけます。やはり、高齢化率が高ければそれだけ災害が起こった際には受けるダメージも大きくなります。   

今後も、後期高齢者の増加傾向は続き、団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025 年には、高齢者の 5 人に 3 人が後期高齢者になると見込まれています。https://www.pref.ishikawa.lg.jp/ansin/plan/documents/2bu.pdf
石川県後期高齢者推移石川県後期高齢データ













































超高齢社会における地域インフラの整備を急がねばなりません。地域に分散した医療と介護を集めるコンパクトシティ構想や福祉の街づくりウエルネスタウン構想の実現に向けて大きな舵を切らねばなりません。
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人口減少社会への処方箋














元旦から能登で震度7の地震が起き、被災された方々に心よりのお見舞いを申し上げます。   

新年早々に大変な事態が起きました。これから日本では災害を含めて何が起きるか、正に不確実性の時代にあります。しかし、その中で確実に予測できる未来の日本の姿があります。近未来の予測が銀行トラブルが増え、水道代が高くなり、荷物が届かなくなる…人口減少がもたらす「想像以上に深刻な未来」(現代新書編集部) | 現代新書 | 講談社(1/2)より報告されています。

各業界でこれから起きる「17のこと」より『未来の年表 業界大変化』人口減少日本のリアル
・革新的ヒット商品が誕生しなくなる ──製造業界に起きること
・整備士不足で事故を起こしても車が直らない ──自動車産業に起きること
・IT人材80万人不足で銀行トラブル続出 ──金融業界に起きること
・地方紙・ローカルテレビ局が消える日 ──小売業界とご当地企業に起きること
・ドライバー不足で10億トン分の荷物が運べない ──物流業界に起きること
・みかんの主力産地が東北になる日 ──農業と食品メーカーに起きること
・30代が減って新築住宅が売れなくなる ──住宅業界に起きること
・老朽化した道路が直らず放置される ──建設業界に起きること
・駅が電車に乗るだけの場所ではなくなる ──鉄道業界に起きること
・赤字は続くよどこまでも ──ローカル線に起きること
・地方に住むと水道代が高くつく ──生活インフラに起きること
・2030年頃には「患者不足」に陥る ──医療業界に起きること(1)
・「開業医は儲かる」という神話の崩壊 ──医療業界に起きること(2)
・多死社会なのに「寺院消滅」の危機 ──寺院業界に起きること
・会葬者がいなくなり、「直葬」が一般化する ──葬儀業界に起きること
・「ごみ難民」が多発、20キロ通学の小学生が増加 ──地方公務員に起きること
・60代の自衛官が80代〜90代の命を守る ──安全を守る仕事に起きること  
 
その中で、我々が関与する事象が散見されるのが、生活インフラの問題、とりわけ無縁社会における多死社会の到来により、これまで家族が担ってきた人の晩年、そして死に至る終活の問題である。 人口が現在の1億2000万人から8000万人に至った時には、これまで医療・介護を含むヘルスケア部門において地域を支えてきたヘルスケア・インフレが機能しなくなる。 家族に代わる新しい社会システムの構築に全力を注がねばならない。世の中がソリッド(固体)社会からリキッド(液状)社会に急激に変化する。時間がない!
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後期高齢者の増加 日本の高齢化が加速度化する。「2050年には東京都以外の46道府県で75歳以上の総人口が20%を超える」国立社会保障・人口問題研究所が22日、5年に一度まとめる「地域別将来推計人口」を公表した。

東京以外「75歳以上が2割超」 秋田は32%、2050年推計人口
朝日新聞2023年12月22日   
  
 特に注目するのは75歳以上が2割超の都道府県は20年はゼロだが、50年には東京都以外のすべてで該当することになるということ。高齢化が加速する。75歳以上の年間医療費(22年度)は1人あたり平均95・6万円で、75歳未満の24・5万円の4倍近くで、高齢になるほど医療費は増える。社会保障費の伸びに拍車が掛かりそうだという点である。   

 中でも50年に75歳以上の割合が最も高いのは秋田県で32・2%。青森県が31・1%、高知県が29・5%、岩手県が29・1%、徳島県が28・8%と続く。   

 こうなっては従来の社会保障制度ではその社会保障費の急騰で国は破綻をしてしまう。今までこの状況は推測されていたにも関わらず、国は手をこまねいていた。高齢化が加速するだけではない、身寄りの無い独居高齢者の増加が社会構造を更に脆弱にする。その負担は更に社会保障費を増加させることになる。  
 
 これまでも報告してきたように、成年後見人の市町村申立てを一例にとっても、その比率は増加し続け、地域社会のセーフティーネットを維持する行政コストも増加している。

 国は「成年後見制度等の見直しに向けた検討」を始めたが、その検討には令和4年から令和8年にかけて5年もの時間を要するという。なぜこのような大事な制度の検討に時間を要するのか。全く危機感が伝わらない。問題点が指摘されつつも23年間放置してきた責任は重い。

成年後見人制度だけの改革の問題ではなく、民間の身元引受サービスも含めた制度の再構築が求められる。



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