無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

カテゴリ: 政治・経済

中国介護ビジネスのキーワード(前半):中国高齢者の現状と将来予測
(中国ビジネスヘッドライン 2015/6/18)by廣田(李) 廣達

中国の介護事事情について興味ある記事がでていましたので、ご紹介しておきます。中国の介護市場が変化して始めているようです。
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当方が所属する会社では、大人用おむつを通して、高齢者の尊厳や独立を非常に大事にしてビジネス展開をしている。そうした中で、高齢者に関する情報もいろんな形で整理することも多い。

先日5/18東京上海ビジネスフォーラム(T-SBF、代表中山勝巳)、及びアジア経営研究会(理事長:藤原弘)の協力を得て、中国の介護ビジネスの将来について、講演を行った。そして非常に多くの方が関心を持っていることも把握できた。講演の内容でキーワードになっていることを2回シリーズで簡単に紹介したい。


前半:「中国の高齢者の生活」及び「将来予測」を理解するキーワード
後半:日本企業にとっての中国の介護ビジネスチャンス

中国の高齢者の生活を理解するキーワード
9073政策

この数字は「90%」、「7%」、「3%」を表す造語で、政府が政策に力点を置くウエイトでもある。それぞれの意味は次の通りである。
90%:在宅介護
7%:社区における介護
3%:専門施設における介護

中国政府は、中国人の家族観を大事にするということで、在宅介護をメインに政策を置いている。但し、高齢者の家族がご子息と何らかの事情で別々の暮らしを余儀なくされた場合、コミュニティで高齢者の面倒を見ると言うものである。

「社区」は日本的な意味では「自治会」と意訳することができる。最後に専門施設で面倒を見ると言うものである。中国では、「社区」に存在する病院は、高度な治療が出来ないために、コミュニティの外にある大きな病院を利用する必要がある。それが専門施設の介護である。

空巣老人

この言葉は、高齢者のみが住んでいる家庭のことを指している。

中国政府は、GDP7%成長を維持するために、優先順位を付けているが、誰も面倒を見られなくなった人をなんとかせねばと考えている。ご子息が面倒見られない人や、財政的に苦しい高齢者は政府が面倒を見る必要がある。そういう高齢者のことを「空巣老人」と呼んでいる。

未富先老
 これは、中国全体が富を得るまでに、老いてしまうことを指す。現在中国平均でも1人当たりGDPが約7000ドル。上海市や北京市でも15000ドル。まだ中所得国の罠から抜け出せていない。それにも関わらず、2014年には、高齢者人口比率(65歳以上)が10%を超えてしまった。急速に高齢者が多く存在する世の中になってしまうのは想像に難くない。

<次回に続く>

病床数を最大20万削減 25年政府目標、30万人を自宅に
日経新聞 2015/6/15

病床数を削減し、自宅にという関連の記事です。最後の書かれているように、東京都では介護施設が13万人分不足すると予測されます。この受け皿づくりについてもっと具体的に踏み込むべきかと思います。医療に代わるメディカルケアタウン構想の実現に取り組まねばなりません。
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政府は15日、2025年時点の病院ベッド(病床)数を115万~119万床と、現在よりも16万~20万床減らす目標を示した。手厚い医療を必要としていない30万~34万人を自宅や介護施設での治療に切り替える。

高齢化で増え続ける医療費を抑える狙いだが、実現のめどや受け皿になる介護サービスの整備にはなお課題が残る。

内閣官房の専門調査会(会長・永井良三自治医科大学長)が人口推計や診療報酬明細書から、将来の需要を満たす病床数を割り出した。病床が多すぎると不必要な入院が増え、医療費が膨らむ要因になる。各都道府県は今回の数字に基づき、医療費の目標をつくる。

全国の病床数は現在135万床で、緩やかに減りつつある。ただ現状のままでは高齢者の増加に応じ、25年には必要な病床数が152万床に増える。そこで軽度の患者には自宅などで療養してもらう仕組みに変える。

病床の機能別では、長い治療が必要な慢性期の病床を24万~29万床と2割ほど減らす。症状が軽く集中的な治療が必要ない患者は自宅や介護施設に移ってもらう。

重症患者を集中治療する高度急性期の病床も13万床、通常の救急医療を担う急性期の病床も40万床と、それぞれ3割ほど減らす。現在は軽症の患者が急性期のベッドを使っている場合があり、役割分担をはっきりさせる。

 一方、リハビリを施す回復期の病床は38万床と3倍に増やす。入院している患者がなるべく早期に自宅に戻れるように力を入れる。

 地域別にみると、25年の病床数は6都府県で13年より増える。最も増えるのは大阪府の1万100床増。神奈川県(9400床増)、東京都(5500床増)が続く。埼玉県、千葉県、沖縄県もそれぞれ増える。高度成長期に都市部に移った団塊の世代が75歳の後期高齢者への仲間入りをし始めるためだ。医療の需要が大幅に増えるのに対し、供給が追いつかない状況を映している。

 一方、病床数が13年より減るのは41道府県に上る。鹿児島県が最も減り幅が大きく、1万700床減。熊本県、北海道が続く。いずれも病床が人口に対して多すぎるとされている。

 各都道府県は目標に基づき、16年半ばにかけて地域の医療計画を策定する。ただ実際の病床数を目標通りに減らすことは「非常に難しい」(永井会長)。多くの病院が民間経営で、収入減に直結する病床数の削減には慎重なためだ。

 都道府県には病床の新設や増床を認めない権限があるが、既存の病床を減らす権限はない。厚生労働省は医療サービスの公定価格に当たる診療報酬や補助金を利用し、病院に対して病床の削減を促す方針だ。

 ただ仮に病床を減らせても、自宅や地域の介護施設でどこまで患者を受け入れられるかは不透明だ。日本創成会議(増田寛也座長)は2025年には東京圏で介護施設が13万人分不足すると指摘している。

病床「10年後に1割削減可能」 政府目標、介護に重点
武田耕太、編集委員・浅井文和 朝日新聞 2015年6月16日

病床の削減目標が示されましたが、果たしてその受け皿づくりはどうするのでしょうか?医療から介護への転換は即、介護人材の不足問題とリンクしてきます。抜本的な対策が講じられねば、絵にかいた餅になってしまいます。

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政府は15日、2025年に全国の入院ベッド数を16万~20万床削減できるとする目標を発表した。今の1割程度に相当する。入院ではなく、自宅や介護施設で療養できる人がいるためとする。ただ、介護施設が足りない地域も多く、受け皿の整備が課題となる。

ベッド数の削減は、医療から介護への転換で、政府の支出する費用の増大を抑えることを目的としている
6月ベッド数の削減


目標は、内閣官房の専門調査会が13年度の診療報酬明細書のデータや25年時点の人口推計などをもとに算出した。

都道府県ごとにベッド数の過不足の推計値を出した。昨年6月に成立した地域医療・介護推進法で、25年に備えた計画づくりを都道府県に義務づけており、政府はその参考になるように示した。

推計によると、25年時点で全国で必要とされるベッド数は115万~119万床で、13年の134万7千床から減らせるとした。何の対策も取らないと、25年には高齢化によって152万床となるが、自宅や介護施設で29万7千~33万7千人を受け入れれば、削減可能としている。

介護士課程2割減:給与の低さや過酷労働で学生敬遠毎日新聞 2015年05月26日 

介護人材の不足に対して専門学校の募集が難航しています。育成すべき人材の獲得が増々難しくなっています。
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■介護福祉士を育てる大学・短大や専門学校などの全国の養成課程の数が、ピークだった2008年度の507課程(434校)から、13年度の412課程(378校)へと、わずか5年で約2割減っていることが、厚生労働省や日本介護福祉士養成施設協会(東京都千代田区)への取材で分かった。

■介護需要の高まりで現場の人手不足が続く一方で、学生は介護職を敬遠し、養成機関が危機にひんしている格好だ。

■介護福祉士の養成機関は厚労相が指定する。00年に介護保険制度が始まる以前から、多くの大学や専門学校が介護福祉士養成課程を設け、08年度まで増加が続いた。しかし、給与水準の低さや過酷な労働実態が知られて入学希望者が減少し、09年度から課程数は減り続けている。

■入学定員でみても08年度の計2万5407人から13年度の1万8861人へ約25%減少し、定員充足率は13年時点で69.4%。

 ■一方、介護人材の不足は深刻だ。介護関係の職種の有効求人倍率(14年7月)は2.19倍で、全職種平均の0.95倍を大きく上回る。厚労省によると介護福祉士の登録者は、14年9月末で約129万人いるが、実際に介護職に就いているのは55%程度という。

■団塊の世代が75歳以上になる2025年には約248万人の介護職が必要とされるが、現状のままでは約30万人の人手不足に陥ると厚労省は推計する。

■介護福祉士になるには、3年以上の実務経験を経て国家試験に合格するか、養成機関を卒業する方法がある。厚労省は資質の向上を目的に、「社会福祉士及び介護福祉士法」の07年改正で12年度から国家試験を義務付けることにしたが、人材不足を受け、2度にわたり改正法施行を延期。今国会では、17年度から5年間かけ、段階的に受験義務付けを進める内容の法案を提出している。

■厚労省福祉基盤課は「これまで学生に就学資金を貸し付けたり、離職者の訓練機関として位置付けたりするなど、介護福祉士を目指す学生確保に向けた政策を実施してきた。入学者の確保が困難となっていることは重く受け止めている」としている。
【野口由紀】

<前回に続く>

「飽和状態」の中で数から質の勝負へ
コンビニもこれまでの旺盛な出店競争から方針を転換し、商品力のアップやサービスの充実などで勝負することになりそうだ。

もっとも、セブンイレブンとローソンは出店数を増やす方針。一方で、ファミリーマートは出店を抑えめにし、ミニストップは店舗数を減らすなど、コンビニの中でも二極化が進んでいるようだ。

これまでも、コンビニは客層とニーズにあった商品開発だけではなく、公共料金の支払いやATMの設置など、時代の流れをいち早く捉えサービスを広げ新たな需要を発掘してきた。

今後、鍵を握るのは「地域との連携」だろう。前述のように、地域で介護事業を展開している事業者とフランチャイズ契約を結ぶ、宅配サービスを組み合わせて高齢者の「見守り」するなどの例も現れ始めた。今後はコンビニは介護事業と融合し、境界線が曖昧になっていくのではないだろうか。

「飽和状態」の声もあるなかで、コンビニは超高齢化社会のインフラとしての機能をどこまで充実させられるのか。コンビニ業界の今後の動向が注目される。

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