無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

カテゴリ: マーケティング

ニュース・解説

高齢の親を見守るアプリ、対話促す機能も…京大教授が開発

高齢者の通話頻度を家族らが確認でき、「電話をしようかな」と思わせる――。そんな見守りと対話促進を兼ねたスマートフォン用アプリを、高齢者向け住宅の設計を専門とする京都大工学研究科の三浦研教授(47)(建築計画)が開発した。認知症予防や孤独の解消につながる会話の重要性にヒントを得たアプリだ。

 三浦教授は高齢者向けの住環境を研究。介護施設などを訪問する中、職員が忙しく入居者と十分に会話ができていない実情を把握した。アプリ製作会社の協力を得て、今春から約半年の試行錯誤を経て、見守りアプリ「かぞくおもい」を完成させた。

 アプリの手順は、まず高齢者が使用するスマートフォンにアプリを入れ、「見守り者」として家族や知人らを登録。見守り者は自身のスマホやパソコンで、高齢者の直近3か月間の通話状況をカレンダーで見ることができる。

 高齢者が見守り者と、見守り者以外の両方と通話した日は「◎」、見守り者と通話した日は「○」、見守り者以外と通話した日は「◇」、誰とも通話しなかった日は「×」が表示される。見守り者にとって、「×」が続くような状態だと、「電話をしてみよう」と思う気持ちが働き、声掛けが促進される仕組みだ。

 また、高齢者のスマホの電池残量が減ったり、不在着信が続いたりすると、その位置情報もわかる。試行段階で、一人暮らしの義母がいる40歳代の女性に使ってもらったところ、「何か用事がないと連絡しにくかったが、アプリで電話するきっかけになった」と好評だった。

 アプリは現在、50家族のモニターを募集中で、利用者の意見を踏まえ、一般的普及を目指す。見守り対象の高齢者は、米・グーグル社の「アンドロイド」のスマホを使用する必要がある。問い合わせは、三浦教授のメール(kazokuomoi@t.kyoto-u.ac.jp)まで。

介護職の市場が拡大しています。農林水産省の試算によれば、今のところ「介護食」の市場規模は1,100億円程度とのことですが、同省の試算でも、潜在的に約3兆円まで伸びる可能性があるそうです。しかもこの試算は、世界に先駆けて高齢化する日本で生まれる「介護食」は、将来の輸出産業として発展していく可能性があるといわれます。今後大手各社が介護食の開発にしのぎを削ることになるでしょう。
・・・・・・・・・
介護食市場拡大へ イオン、明治、吉野家ら大企業も続々参入

NEWS ポスト セブン2017.11.19 16:00
食をめぐる産業は既に成熟している、と思ったらそうではないようだ。高齢化社会に向けて、拡大が確実視されるのが介護食市場である。食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が解説する。

 * * *
「食」は世相を写す鏡だ。バブル当時は高額な外食産業が台頭し、リーマンショックが起きれば中食や内食、ホームパーティがブームとなる。では現代はどうかというと、日経平均2万2000円台を回復したものの、好況を実感するほど収入が上昇したわけでもない。外食も活況を呈しているが、中食や内食も多様になった。ただし、確実に伸びている分野もある。高齢化社会を反映した「食」だ。

 イオンは今年プライベートブランドで扱う介護食の品ぞろえを強化している。これまで20品目程度だったラインナップを、2018年2月期に40品目と倍増させる。イオンのような大型店では専用売り場を設営、小規模店舗の「まいばすけっと」での販売も視野に入れているという。ドラッグストアなどへの流通も強化し、販売額も前年度比1000%の10億円を目標としている。

 介護用品売り場「あんしんサポート」を店舗で展開する、イトーヨーカ堂も介護食に力を入れる。これまで「あんしんサポート」で扱っていた介護食を食品売り場にも展開。昨年末から一部店舗の食品売場では介護食の棚を作っていたが、今後は全店の食品売場に介護食の棚の設置を目指すという。

 介護食を手がけるメーカーのラインナップも充実してきた。早期から介護食を手がけるキユーピーの「やさしい献立」シリーズや、明治のストローで飲むバランス栄養食「メイバランスMiniカップ」など、在宅向けの介護食も充実してきた。

介護食”のすそ野も広がってきている。従来は「やわらかさ」を重視したものが多かったが、大塚食品が1食100kcal(ごはんやパスタは150kcal)という「マイサイズ」シリーズを発売。通常のレトルト食品と同等の食べごたえや噛みごたえを演出しながら、ボリュームや塩分を抑えた品や、たんぱく質を強化したアイテムも登場している。

 在宅向けばかりではなく、医療・介護施設で提供される介護食にも変化が見える。牛丼の吉野家は事業所給食会社のエームサービスと組んで、同社が給食を提供する約100の事業所で具材のやわらかい牛丼「吉野家のやさしいごはん」を提供する。店舗と同じ絵柄入りのメラミン製の丼で提供するという念の入れっぷりで、外食から遠ざかっている高齢者にとって、こうした細やかな「くすぐり」も好評だという。

 高齢者のみの世帯では食事の準備も負担になる上、火の消し忘れなどさまざまなリスクもある。栄養の補給という面からも、高齢者にとってこそ「食」は重要な営みだ。

現在70億円と言われる、在宅介護向けの介護食市場は今後も拡大していく。数年後には団塊の世代も後期高齢者になる。単なる流行やブームではなく、ニーズが産んだトレンドの腰は強い。

この福祉車両は良いですね。コンパクトボディで一人でも多くの人が乗れて、尚且つ昇降が楽にできるもの、優れものですね。
・・・・・・・・・・・・・
介護施設への送迎や地域主体の公共交通などに最適化した「ウェルジョイン」【進化する福祉車両・ウェルキャブ】
2017/11/12 15:33

介護の一種、デイサービス。その送迎など介護施設への往復に利用されるクルマは、マイクロバスからミニバンまで多岐に渡り、車いすの乗降ができる福祉車両から通常の座席をベースにしたものまで、その仕様も多岐に渡ります。このうち、ミニバンは導入のしやすさや、各戸近くまでのリーチのしやすさなどから、重宝されています。

比較的コンパクトなボディに多人数を乗せられるミニバンは便利ですが、多くのモデルがサードシートへのアクセスのために、セカンドシート右側のシートを動かす必要があります。

そのため「フル乗車」になると、乗り降りが不便になるケースが出てくるのは仕方がないところ。特にセカンドシートの左端の席は、ほかの誰かが乗り降りするとき、一度は降車しなくてはならない状況になりがち。足腰が弱くなっている搭乗者が多いと大変です。

もちろん、送迎順のオペレーションで解決できる場合もありますが、毎回うまくいくとは限らないものです。さらに、場合によっては運転者が乗降のたびにセカンドシートの出し入れ操作をしなくてはならない場合もあるかもしれません。

これでは、介護される側も、介護する側も負担が大きくなってしまいます。

そんな状況を解決するためのシートレイアウトがウェルジョインにありました。

ウェルジョインは標準的なミニバンのシート配置とは異なり、サードシートへのアクセスルートを常時確保したレイアウトが特徴です。2+2+3の7名乗車となるシートレイアウトで、専用となるセカンドシートは、右に寄せられてサードシートへの通路幅を確保(350mm)しつつ、しっかりとした2名分のシートとなっています。

加えてスライドドアやセカンドシートに標準装備で手すりがついており、車内外での移動もしやすくなっているのもポイント。乗り降りのサポートが必要ないケースも増えそうです。

このウェルジョインが開発された背景には、地方自治体の取り組みであるボランティア・タクシーへの貢献もあります。ボランティアタクシーとは、地域で行う移動支援。

国土交通省による路線バスの収支データ、2013年度で、その7割が赤字となっており、2000年前後から毎年約1万キロの路線が廃止されています。そこで、路線バスなどの公共交通がなくなった地域で、代替交通手段として、地方自治体のサポートによるコミュニティバス(自治体バス)や乗り合いタクシーなどの運行がされています。その形態のひとつにボランティアタクシーがあります。

このうち、トヨタが支援している兵庫県豊岡市の豊岡市では、地方自治体が用意したクルマを借りるというカタチで、地域住民がボランティア運転手として運行しています。

主だった用途は、高齢者を主とした地域住民の通院、買い物など外出の支援。従来は通常のミニバンが使われていましたが、乗車地も目的地もバラバラな利用者が搭乗するため、奥に座った人を下ろすのに、他の搭乗者に一度降りてもらうなどというケースもありました。

今回、この豊岡市のボランティアタクシーでも、ウェルジョインが導入されました。ウェルジョインのシートレイアウトは、利用者の負担はもちろん、ボランティアスタッフの負担軽減にもなり、このボランティアタクシーの継続に役立っているといえそうです。

古川教夫

<前回に続く>

検査費用は日本への渡航費の半分程度

 同社が新たな取り組みとして力を入れているのが、ViewSendの在宅医療現場への応用と海外展開だ。顧客の声を反映し、ViewSendを病院内だけでなく、タブレット端末でも使えるようにした結果、医師は自宅にいながら診断ができるようになり、産休や留学などで一時的に医療現場から離れている医師に画像診断の依頼もしやすくなった。

 嗣江社長は「在宅医療を利用する患者の容体をタブレット端末の画面を通して知ることができれば、医師の業務も軽減でき、医師不足の解消にもつながるはず」と先を見据える。

 同社は海外展開にも力を入れる。医療ツーリズムが盛んな中国にViewSendのノウハウを輸出。中国の病院で撮影された画像を中国国内でクラウドサーバーに保存し、国際病院として認定を受けた日本の中核病院の医師が画像診断を行い、日本での検査が必要かどうか、訪日前にスクリーニングを行う新事業をスタートさせた。

検査費用は日本へ来る渡航費の半分程度で済むという。同社は今後もクラウドを活用した遠隔医療モデルを国内外で展開し、さらなる事業規模の拡大を目指す。

 製品の開発に携わる者が直接現場に赴き、顧客の声を丁寧に拾い上げ、それを商品に反映させる。その姿勢こそが同社の「攻めのIT」経営を成功に導いた必要不可欠な要素だろう。顧客が抱く不満や社会が抱える問題の中には、次のビジネスにつながるアイデアが予想以上に詰まっている。

トップの素顔

同社の経営理念は「インターネットを駆使した遠隔医療支援技術を用いて社会に貢献する」。嗣江社長は他の人にとって役に立つビジネスを行い、感謝されながら収益を出すことを何よりも大切にしている。同社が展開する遠隔医療支援システム「ViewSend」は、そんな嗣江社長の理念やビジョンがギュッと詰まった分身かもしれない。

クラウドを活用した遠隔医療支援システムが誕生しています。非常に素晴らしいことだと思います。地域医療がこれで大きく改善するでしょう。一気に普及されることを期待したいと思います。
・・・・・・・・・・・

遠隔支援で医療問題の解決と医療現場の改革目指す
(日経キャリアネット)

国内には現在、約380万社の企業があり、このうち中小企業に分類される会社は99%以上を占めます。国内の経済基盤を支え、地域経済の活性化を担う、日本経済の「根幹」 ともいえる中小企業には、長年培った伝統を生かして年月を重ねている会社もあれば、最新のIT(情報技術)システムを導入し、独自の経営戦略を打ち出して事業展開をしている会社もあります。

 この企画では、資金や人材が限られる中でITの利活用に積極的に取り組んだ結果、一定の成果を上げ、経済産業省の「攻めのIT経営中小企業百選」に選ばれる理由となった活動事例を基に、将来を見据えてしっかりと前を向く中小企業について焦点を当てます。

 今回は地域格差をなくし、全国どこでも高度な医療が受けられる「医療の均てん化」の実現を目指すビューセンド・アイシーティーをクローズアップします。

遠隔医療支援システムで医療を変える

 かかりつけ医のいる地元のクリニックで高度医療が受けられるとしたら、どんなに便利だろうか。一見すると夢のような話に聞こえるかもしれないが、クラウドを活用した遠隔医療支援システムによって、その夢が今まさに現実になろうとしている。

 この画期的なシステムを生み出したのが、ベンチャー企業のビューセンド・アイシーティー(東京・豊島)。国内の医療を取り巻く状況について、同社の嗣江建栄社長は「医療費は約40兆円にのぼり、中央と地方の医療機関では連携がうまく図れず、非効率な重複検査が行われている。

大学病院などに患者が押し寄せる一方で、近隣のクリニックなどは閑古鳥」と嘆く。高価な医療設備、例えばコンピューター断層撮影装置(CT)、磁気共鳴画像装置(MRI)などを導入しても活用できないまま、閉院に追い込まれるケースもあると指摘する。

 こうした問題点を解決するため、嗣江社長は2007年ごろからITを活用した遠隔画像診断支援サービスの仕組みづくりに取りかかった。自ら病院に出向き、現場の医師から要望を吸い上げ、厚生労働省や経済産業省の職員らとともに、遠隔診断の安全性を調査しながら実証実験を重ねた。

<次回に続く>


↑このページのトップヘ