無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

カテゴリ: 医療・介護制度

新聞各紙が安曇野市の「あずみの里」のドーナツ事件を取り上げています。いずれも介護現場への影響の大きさを指摘しています。「不十分な処遇のまま責任のみ重くなれば、高齢社会で最も切実な介護の受け皿は安定しない。国と自治体は対応を急いでほしい」とする論説は多くの関係者の望むところです。     

特養の死亡事故 職員だけの責任なのか
信濃毎日新聞2019・3・26
 介護現場への影響が懸念される。

 安曇野市の特別養護老人ホームで、入居者がドーナツを食べた後に死亡した事故の判決公判が地裁松本支部であった。当時介護に当たっていて業務上過失致死罪に問われた准看護師の女性を有罪とした。

 どの施設でも起こり得る事故が職員個々の刑事罰につながれば、関係者は萎縮し、ただでさえ足りない介護の担い手の確保が一層困難になりかねない。

裁判を巡り、介護や医療に携わる全国の個人と団体が支援組織を結成、無罪判決を求める44万5千筆の署名を集めて松本支部に提出していた。公判のたび100人以上が傍聴の列をつくったのは、危機感の表れと受け取れる。

 介護職員の不足は深刻だ。2025年までに33万7千人増やさなければならないが、確保を見込む都道府県は一つもない。平均給与は月27万円余で、全産業平均に比べて10万円以上も低く、離職率も高止まりしている。

 厚生労働省は今月、全国の特養と老人保健施設で2017年度に事故により死亡した利用者が1547人いた、との調査結果を公表した。職員に責任がないとは言えないものの、直ちに刑事罰に問うことには疑問が募る。

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4月1日からいよいよ外国人の新しい就労資格制度が始まります。東京新聞が述べておられるように、日本は外国人の方に「真に憧れられる国」になれるのでしょうか?日本語習熟、賃金体系、現場の雇用環境、どれをとってみても簡単ではありません。しかし、非常に高い能力をもっておられる方々もいるのは事実です。そのような優秀な人材をリーダーや管理職として養成し、積極的に登用する仕組みが必要です。日本に来てよかったと言われる環境を作らねばなりません。
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真に憧れられる国に
東京新聞2019.3.25
 果たして昨年十二月、改正入管難民法が成立。単純労働分野の人手不足を補おうと外国人の新たな就労資格を設け新年度から受け入れを大幅に増やす。介護はその筆頭。五年間で五万~六万人の入国を見込むという。ただベトナムで接した有能な若者たちが、期待通りに日本の介護に携わってくれるだろうか。

 日本人と同等以上の待遇が義務付けられているとはいえ、現状で介護職の平均月給は全業種平均に比べ十万円近く低い。弱者を支えるやりがいは大きいが、技術と体力に加え外国人にとっては相応の日本語力が必要だ。最近はサービス利用者や家族からセクハラ、パワハラを受けやすいことも指摘されている。

 日本人介護職に対する抜本的な処遇改善をした上で万全な語学教育態勢を整えなければ、国のもくろみは外れる。そもそも介護を単純労働とみなしたことが間違いと思う。

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施設でおやつのドーナツを食べた直後に意識を失って、その後死亡した事故で注視を怠ったのが原因として業務上過失致死罪に問われていた准看護士に対して長野地裁が罰金20万円の有罪判決が言い渡しました。どのような根拠をもって有罪判決とされたのでしょうか?ご家族が訴えたのでしょうか?
家族が家で高齢者におやつを食べさせ同様の事故が起きても有罪判決にはならないでしょう。それが介護現場では有罪になる、これでは誰も怖くて介護職につけません。
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特養おやつ死亡事故で有罪、長野 介護現場の注意義務争点
沖縄タイムス2019.3.25
 長野県安曇野市の特別養護老人ホームで2013年、おやつのドーナツを食べた直後に意識を失い、その後死亡した入居者女性=当時(85)=の注視などを怠ったとして業務上過失致死罪に問われた准看護師山口けさえ被告(58)に長野地裁松本支部(野沢晃一裁判長)は25日、求刑通り罰金20万円の有罪判決を言い渡した。

 多くの入居者と接する介護現場でおやつの提供にどこまでの注意義務があるかが注目を集め、福祉や医療関係者を中心に、無罪を求めて約45万筆の署名が集まっていた。(共同通信)

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在宅(自宅や老人ホーム等)での看取り率にこれほど地域格差があるのはどうしてなのでしょうか?看取り率最高は兵庫の20.9%、最低は北海度の4.8%と4倍の格差があります。全国平均は13.4%といいますが、しかし、北海道の低さは一体何が原因なのでしょうか?その原因がわかればもっと在宅看取り率を上げることができるのではないでしょうか。
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在宅看取り、地域間で格差 都道府県別、最大4倍
中日新聞2019.3.23
 終末期の患者が自宅や老人ホームなどの施設で最期を看取(みと)られた割合(看取り率)について、愛知県医師会理事の野田正治医師(66)が都道府県別に試算したところ、二〇一七年時点で四倍を超える格差があった。最高は兵庫の20・9%、最低は北海道の4・8%。全国平均は13・4%だった。

 中部地方では、愛知15・9%、三重17・1%、岐阜17・9%、長野19・7%、福井15・4%、滋賀11・6%、静岡20・4%、石川14・0%、富山11・6%。

地域による格差は、在宅医療の充実や医療・介護職の連携、終末期の意思確認に関する啓発の強化などにおける態勢や取り組みの違いが影響したとみられる。

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とくにかく取り組むのが遅すぎます。訪問介護の現場でのハラスメント被害は半数に及ぶとありますが、実態はもっと多いのではないでしょうか。訪問介護だけではなく、施設介護においても実態調査をすべきです。人手不足での待遇改善で介護現場のハラスメント対策を言い出すようでは話になりません。
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訪問介護、半数ハラスメント被害 利用者から職員、初の実態調査
沖縄タイムス2019.3.24
 介護現場で働く人を対象にした厚生労働省の委託調査で、サービス利用者からセクハラや身体・精神的暴力のハラスメント被害を受けた経験がある人は、訪問介護職員の半数に上ることが24日、分かった。介護現場のハラスメント実態に関し厚労省が大規模な調査を実施したのは初めて。利用者の家族からの被害も17%の職員が経験しており、被害の深刻さが浮き彫りとなった。

 訪問介護は女性ヘルパーが1人で利用者宅を訪ねることが多く、施設に比べ密室性が高い。人手不足で待遇改善が求められる介護現場にとってハラスメント対策は急務。事業者向けマニュアルを近くまとめ、厚労省は現場への周知を図る。(共同通信)

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