無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

その一言が、本人の決断を支えた













「もう自分たちでは支援できません」――その一言が、本人の決断を支えた

昨日、身元引受契約を2件行いました。

いずれも急性期病院に入院中の方です。

お一人は、今後、療養型の病院へ。もうお一人は、病院系列の介護施設へ移られる予定です。お二人とも、残念ながら、これまで暮らしてきた自宅へ戻ることは難しい状況でした。

しかし、お二人とも心の中には「できれば、もう一度自宅で暮らしたい」という思いが残っています。

これは、決して特別なことではありません。

長年暮らしてきた家、近所の人との付き合い、見慣れた家具、毎日の生活。たとえ身体的には自宅生活が難しくなっていても、「家に帰りたい」という気持ちを簡単に手放すことなど、誰にでもできることではありません。

そして、もう一つ大きな問題があります。

それは、「自分の人生を第三者に預ける」という決断の難しさです。

「契約する」と言っていた本人が、最後に迷い始めた

今回、そのことを強く感じた一件がありました。

本人は、事前には身元引受契約をする意思を示していました。

私たちはその意思を確認したうえで病院へ伺いました。

ところが、いざ契約書を前にすると、本人が考え始めました。

「もう一度、ご近所の親しい人に相談しようかな」

「遠くにいる弟に相談してみようかな」

当然の反応だと思います。

身元引受契約とは、単に書類に名前を書くことではありません。

入院や施設入所の手続き、緊急時の対応、日常生活の支援、場合によっては金銭管理や死後事務まで、自分一人では対応できなくなったときに、第三者に支援を託す契約です。

特に、通帳などの財産を預けることは、本人にとって非常に大きな決断です。

「本当にこの人たちに任せて大丈夫なのだろうか」

そう考えるのは当然です。

私たちも、その時点で「これは今日は契約できないかもしれない」と思いました。

そのとき、地域包括のケアマネジャーが言った言葉

すると、同席していた地域包括のケアマネジャーが本人にこう話しました。

「〇〇さん、今日で私たちの仕事は終了です。この後は、信頼できるサポート協会に身元保証をお願いしましたので、契約をお願いしますね」

本人は、それでも迷っています。

するとケアマネジャーは続けました。

「ご近所の××さんにも、弟さんにも相談しました。でも、自分たちではできないので、専門の方にお願いしてください、とお話をされています」

そして最後に、

「私たちも、これ以上は自分たちでは支援できません。ですから、お願いします」

とはっきり伝えました。

その瞬間でした。

それまで少し認知症が入っていると言われていた本人の顔つきが、明らかに変わりました。

そして、契約書にサインをされました。

契約が終わると、まるで肩の荷が下りたかのような表情になり、

「よろしくお願いします」

と、私たちに頭を下げられました。

私はこの場面を見て、身元引受という仕事の本質を改めて考えさせられました。

本人は「頼りたくない」のではない。「決断できない」のです

高齢者の身元引受を考えるとき、私たちはつい、

「身寄りがないから、誰かに頼らなければならない」

と考えてしまいます。

しかし、本人の側から見れば、そう簡単な話ではありません。

これまで自分で生活してきた人が、

「これからは他人に頼ります」

と決めることには、大きな心理的抵抗があります。

まして、自宅に帰れないと言われても、本人の気持ちはすぐには切り替わりません。

「まだ自分で何とかできるのではないか」

「誰かが助けてくれるのではないか」

「もう少しだけ自宅で暮らせないか」

そう思うのが自然なのです。

だからこそ、身元引受サービスは単なる「保証サービス」ではないのだと思います。

本人が、自分の人生の次の段階へ進むための意思決定を支える仕事でもあるのです。

地域包括やケアマネジャーの「最後の一言」の重さ

今回、もう一つ強く感じたことがあります。

それは、地域包括支援センターやケアマネジャー、病院のソーシャルワーカーの方々が、これまでどれほど本人を支えてこられたのかということです。

「もう自宅生活は難しい」

「これ以上は私たちでは支援できない」

こう言い切ることは、決して簡単ではありません。

まして、本人との関係を考えれば、できれば最後まで支援してあげたいという思いがあるはずです。

それでも、本人の安全や生活を考えれば、どこかで「自分たちだけでは支えられない」と判断しなければならない時があります。

今回のケアマネジャーの言葉は、突き放した言葉ではありませんでした。

むしろ、これまで十分に支援してきたからこそ言える、責任ある言葉だったのだと思います。

そして、その「最後の一言」があったからこそ、本人もようやく次の支援者に身を委ねることができたのではないでしょうか。

私は、その姿勢に本当に頭が下がりました。

これからは「施設入所時」ではなく「在宅段階」から

これまで、身元引受サービスは、施設への入居や病院への入院が決まった段階で必要になるケースが多くありました。

しかし、これからは大きく変わっていくと考えています。

高齢者の一人暮らしが増え、家族が遠方に住み、甥や姪にも簡単には頼れない時代になっています。

その結果、病院に入院してから初めて「身元保証が必要です」と言われるのではなく、在宅で生活している段階から、将来に備えて支援者を確保しておく必要性が高まっていきます。

つまり、これからの身元引受は、

「施設に入る人のためのサービス」

から、

「在宅で暮らし続ける高齢者を支える生活支援インフラ」

へと変わっていくのではないでしょうか。

支援者と身元引受事業者は「競争相手」ではなく「補完関係」

そのためにも、私たちは地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、ケアマネジャー、病院のMSW、訪問介護事業者、社会福祉協議会など、在宅段階から高齢者を支えている方々との連携を、これまで以上に大切にしなければならないと思っています。

彼らの仕事を奪うのではありません。

むしろ、彼らにしかできない仕事に集中していただくために、彼らが抱えている「身元の問題」「家族の代替が必要な問題」「緊急時の対応」「入院・入所時の支援」などを、専門事業者として引き受けるのです。

そうすることで、支援者の負担を少しでも軽くする。

そして、その余力によって、さらに困難なケースを支援していただく。

これは、これからの高齢者支援において非常に重要な連携モデルになると考えています。

その一言が、本人の決断を支えた

今回の経験から、私は「支援の終了」という言葉の意味を改めて考えました。

地域包括やケアマネジャーが支援を終える。

身元引受事業者が支援を引き継ぐ。

これは、決して支援が途切れることではありません。

支援のバトンを渡すことなのです。

そして、そのバトンを確実に受け取ることが、私たち身元引受事業者の責任です。

本人が最後まで迷うこともあるでしょう。

「本当にこの人たちに任せていいのか」と不安になることもあるでしょう。

そのとき私たちに求められるのは、契約を取ることではありません。

本人が安心して「お願いします」と言えるところまで、丁寧に向き合うことです。

昨日の二つの契約は、私たちにそのことを改めて教えてくれました。

誰一人、身寄りがないことを理由に取り残されない社会をつくる。

そのためには、身元引受事業者だけでは何もできません。

在宅で本人を支えている人たちとつながり、互いの役割を尊重しながら、支援のバトンをつないでいく。

それが、これからの「身元引受」の姿なのだと思います。

そして私たちは、支援者の負担を軽くすることで、支援者が次の「困難な高齢者」を救うことができる社会をつくっていきたいと思います。

身元引受とは、誰かの人生を「引き受ける」仕事です。

しかし本当の意味では、一人の高齢者を支える地域の人たちの力をつなぎ、最後まで支援が途切れないようにする仕事なのかもしれません。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

無縁葬祭10万人時代













【2050年の日本で「無縁遺体」は何万人になるのか】

―人口減少・単身高齢者の急増がもたらす“最終的な孤立”の行方―

2023年度、厚生労働省の調査によって、全国の自治体が火葬した無縁遺体は約4万2000人に達したことが明らかになりました。これは年間死亡者数の2.7%に相当し、すでに「社会的な孤立の最終段階」が顕在化していると言えます。

では、2050年には無縁遺体はどこまで増えるのか。 本記事では、最新の公的データをもとに、2050年までの推計を示します。

■ 1. 無縁遺体が増える背景:単身高齢者の急増

無縁遺体の増加を予測するうえで最も重要な指標は、身寄りのない高齢者の増加です。

日本総合研究所の試算によると、

  • 2024年:身寄りのない高齢者 286万人

  • 2050年:448万人(高齢者の9人に1人) とされています。

この「身寄りのない高齢者」は、

  • 配偶者なし

  • 子なし

  • 3親等以内の親族なし という条件で定義されており、無縁遺体の“予備軍”と言えます。

■ 2. 現状の無縁遺体率:死亡者の約2.7%

厚労省の最新調査では、2023年度の無縁遺体は4万2000人(死亡者の2.7%)でした。

また、総務省の調査では、2018〜2021年の3年半で約10万6000人の無縁遺体が確認されており、増加傾向が裏付けられています。

■ 3. 死亡者数の将来推計(2040〜2050)

総務省の「墓地行政調査」によると、

  • 2040年の死亡者数は約168万人でピーク

  • その後も高水準が続く とされています。

2050年の死亡者数は150〜160万人前後と推計されており、無縁遺体の増加を考えるうえで重要な前提となります。

■ 4. 無縁遺体の将来推計:2050年は「7〜10万人」規模へ

●推計方法

以下の3つのデータを組み合わせて推計します。

  1. 現状の無縁遺体率:2.7%(2023年度)

  2. 身寄りのない高齢者の増加:286万人 → 448万人(1.56倍)

  3. 死亡者数の推移:150〜160万人前後(2050年)

●推計結果

現状の2.7%という無縁遺体率が、

  • 身寄りのない高齢者の増加

  • 親族関係の希薄化

  • 単身死亡の増加 などによって 2050年には4〜6%に上昇する と推定できます(※複数データの組み合わせによる推計)。

死亡者数150〜160万人 × 無縁遺体率4〜6% = 6万〜9万6000人

したがって、2050年の無縁遺体数は

「約7〜10万人規模」になる可能性が高い

と推計できます。

■ 5. 無縁遺体が増える構造的な理由

●① 単身高齢者の増加

2050年には「身寄りのない高齢者」が448万人に達する。

●② 未婚化・非正規雇用の増加

生涯未婚率の上昇により、親族ネットワークが縮小。

●③ 地域コミュニティの弱体化

都市部では隣人との交流が減り、孤立死が増加。

●④ 行政の縁故者調査の限界

総務省調査では、

  • 縁故者情報を把握している自治体はわずか10.2%

  • 追跡調査に10年かかった例もある とされ、無縁遺体の増加を抑える体制が整っていない。

■ 6. 無縁遺体の増加がもたらす社会的影響

●自治体の負担増

  • 親族調査

  • 火葬

  • 遺骨の保管

  • 合葬墓への移管 これらはすべて自治体が担うため、職員の負担が急増。

●墓地・納骨堂の管理問題

無縁墳墓の増加は、墓地の荒廃や不法投棄の温床となる。

●医療・介護現場への影響

身元保証人不在の高齢者が増え、入院・施設入居の調整が困難に。

■ 7. まとめ:2050年、日本は「年間10万人の無縁遺体時代」へ

本記事で示した推計をまとめると以下の通りです。

  • 2023年度:無縁遺体4.2万人(死亡者の2.7%)

  • 2050年:約7〜10万人(死亡者の4〜6%)

  • 身寄りのない高齢者は448万人へ増加

  • 行政の縁故者把握は追いつかず、無縁遺体は構造的に増加

無縁遺体の増加は、単なる「葬送の問題」ではなく、 日本社会の孤立と家族構造の変化を象徴する現象です。

2050年に向けて、

  • 身元保証の仕組み

  • 地域の見守り体制

  • 行政の縁故者情報の早期把握 など、社会全体での対策が不可欠となります。

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

身元保証1.0~2.0へ













身元保証サービス2.0へ

―「施設に入るための保証」から「身寄りのない高齢者の暮らしを支える社会インフラ」へ

これまで「身元保証サービス」と聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのは、高齢者施設への入居や病院への入院に際して必要となる「身元保証人」の代行ではないでしょうか。

実際、これまでの身元保証業界は、老人ホームなどの高齢者施設、病院、施設紹介会社などとの関係を中心に成長してきました。

しかし、最近、身元引受サービスの代理店募集を行う中で、少し興味深い変化が起きています。

これまで問い合わせの中心だった医療・介護関係者、高齢者施設紹介会社だけではなく、健康食品、高齢者向け美容商品、歯科医院、事業承継を扱う税理士、各種コンサルタントなど、これまで身元保証とは直接関係がなかった人たちからの問い合わせが増えてきたのです。

私は、この変化を単なる募集層の拡大とは考えていません。

むしろこれは、身元保証サービスそのものが次のステージに入ったことを示しているのではないかと考えています。

それを私は、**「身元保証サービス2.0」**と呼びたいと思います。


1.身元保証1.0は「施設・病院に入るための保証」だった

これまでの身元保証サービスを「1.0」と定義すると、その中心的な役割は非常に明確でした。

「施設に入居したい。しかし、身元保証人になってくれる家族がいない」

「病院に入院したい。しかし、緊急連絡先や入院手続きに対応してくれる人がいない」

「亡くなった後の手続きまで頼める人がいない」

こうした問題を解決するのが、身元保証サービスでした。

つまり、サービスが必要になるタイミングは、人生の中でも比較的明確です。

施設入居、入院、退院、死亡。

このような「人生の節目」において、家族に代わって必要な支援を提供する。

これが、これまでの身元保証サービスの基本モデルでした。

そのため、営業先も自然と病院、介護施設、施設紹介会社、ケアマネジャー、地域包括支援センターなど、医療・介護分野が中心になりました。

しかし、高齢者を取り巻く環境は大きく変わっています。


2.「施設に入る高齢者」だけが対象ではなくなった

大きな変化は、高齢者の生活の場が「施設」だけではないということです。

高齢者人口が増加する一方で、家族構造は変化しています。

子どもがいても遠方に住んでいる。

甥や姪はいるが、日常的な支援までは頼めない。

そもそも親族そのものが少ない。

そして、本人自身も「できるだけ自宅で暮らしたい」と考えている。

この結果、

「施設に入るために身元保証が必要なのではなく、自宅で生活を続けるためにも、誰かの支援が必要になる」

という新しい需要が生まれています。

例えば、

・病院への入退院に付き添ってほしい
・緊急時の連絡先になってほしい
・行政手続きを手伝ってほしい
・買い物や生活上の困りごとに対応してほしい
・金銭管理を支援してほしい
・介護サービス以外の生活課題を解決してほしい
・入院時に家族の代わりに対応してほしい
・亡くなった後の事務を任せたい
・自宅や財産の整理をしてほしい

こうしたニーズは、施設に入居している高齢者だけのものではありません。

むしろ、在宅で暮らす「身寄りのない高齢者」ほど、生活の中で様々な問題に直面する可能性があります。

ここに「身元保証2.0」の市場があります。


3.なぜ健康食品や美容、歯科、税理士、コンサルタントが参入してくるのか

今回の代理店募集で非常に興味深いのは、問い合わせてくる人たちの業種です。

健康食品を扱っている人。

高齢者向け美容商品を販売している人。

歯科医療に携わる人。

事業承継を扱う税理士。

コンサルタント。

一見すると、身元保証とは関係がないように見えます。

しかし、高齢者との接点という視点から見ると、実は共通点があります。

「すでに高齢者との信頼関係を持っている」

ということです。

例えば、健康食品を販売している人は、単に商品を販売しているだけではありません。

長期間にわたって高齢者と接する中で、

「最近、一人暮らしになった」

「子どもが遠方にいる」

「病院に行くのも大変になった」

「将来のことが心配」

といった相談を受けることがあります。

歯科医院も同じです。

高齢者の生活状況や家族関係を比較的長期にわたって把握できる場所です。

税理士もそうです。

相続、財産、事業承継などの相談を受ける過程で、

「この人の将来の生活を誰が支えるのか」

という問題に直面することがあります。

つまり、これらの人々はすでに**「身寄りのない高齢者の入口」**に立っているのです。

だからこそ、身元保証サービスが新しい選択肢として見えてきたのではないでしょうか。


4.身元保証2.0は「保証業」から「高齢者生活支援業」へ

ここで重要なのは、身元保証サービスの定義そのものを変えることです。

1.0では、

「保証人がいない問題を解決するサービス」

でした。

しかし2.0では、

「身寄りがないことによって発生する生活上の問題を包括的に解決するサービス」

へ変わります。

つまり、主役は「保証」ではありません。

主役は**「生活」**です。

身元保証は、その生活を支えるための一つの機能に過ぎなくなります。

緊急対応。

入院・入所支援。

日常生活支援。

金銭管理。

行政手続き。

死後事務。

相続支援。

財産整理。

そして必要に応じた専門家との連携。

これらを一つの仕組みとして提供する。

これが「包括型身元引受」の考え方であり、私はこれこそが身元保証2.0の本質だと考えています。


5.代理店の役割も変わっていく

この変化は、代理店制度にも大きな意味を持ちます。

身元保証1.0では、代理店は主に「施設紹介」「介護」「医療」など、高齢者が施設や病院に入るタイミングで顧客を紹介する役割を担っていました。

しかし2.0では、代理店になり得る業種が一気に広がります。

健康関連事業者。

歯科医院。

税理士。

行政書士。

不動産関係者。

保険関係者。

金融関連事業者。

高齢者向け商品・サービス事業者。

コンサルタント。

そして地域で高齢者と接する様々な事業者です。

共通するのは、**「高齢者との接点を持っていること」**です。

つまり、代理店ネットワークは単なる営業網ではありません。

地域に存在する様々な高齢者接点をつなぐ、**「高齢者支援ネットワーク」**へと進化していく可能性があります。


6.これからは「身元保証」という言葉さえ変わるかもしれない

私は今後、身元保証という言葉そのものも変化していく可能性があると考えています。

なぜなら、高齢者本人が求めているのは「保証人」ではないからです。

本当に必要なのは、

「困ったときに誰かが来てくれること」

「病院に行ったときに対応してくれること」

「お金や手続きを一緒に管理してくれること」

「自分が亡くなった後のことを任せられること」

です。

つまり、

「保証してほしい」のではなく、

「人生を支える人が必要」

なのです。

だからこそ、身元保証サービスは将来的に「高齢者生活支援サービス」へと融合していくでしょう。


7.身元保証2.0は「第3の介護」になる

介護保険は、介護を必要とする人を支える重要な社会制度です。

しかし、身寄りのない高齢者が抱える問題のすべてを介護保険で解決することはできません。

買い物、金銭管理、入院時の対応、緊急連絡、行政手続き、死後事務、財産整理など、介護保険の外側には非常に多くの生活課題があります。

これまで、その多くを家族が担ってきました。

しかし、家族が担えなくなれば、その「家族機能」を社会が補完しなければなりません。

私は、ここに民間による新しい高齢者支援市場が生まれると考えています。

介護保険でもない。

医療でもない。

しかし、高齢者の生活に不可欠な支援。

それは、言わば**「第3の介護」**とも呼べる領域です。


8.「身寄りのない高齢者問題」は社会インフラの問題になる

今後さらに重要になるのは、この市場を単なるビジネスとして捉えないことです。

身寄りのない高齢者が増えれば、

病院は困る。

介護施設も困る。

ケアマネジャーも困る。

行政も困る。

地域包括支援センターも困る。

そして何より、高齢者本人が困ります。

つまり、これは一企業だけの問題ではありません。

社会全体が解決しなければならない問題です。

そのためには、医療、介護、福祉、法律、金融、不動産、葬送、生活支援など、様々な専門分野をつなぐ必要があります。

その「つなぎ役」として、身元引受サービスには大きな可能性があります。


9.身元保証サービス2.0の時代へ

今回、代理店募集を行う中で、これまでとは異なる業種の方々から問い合わせをいただくようになったことは、私たちにとって非常に大きな意味を持っています。

それは、

「身元保証という商品を売りたい人が増えた」

ということではありません。

むしろ、

「高齢者を取り巻く生活課題を解決するために、身元引受という機能が必要になってきた」

という変化なのではないでしょうか。

施設から在宅へ。

保証から生活支援へ。

単独サービスから包括サービスへ。

単一業種から多業種連携へ。

そして、個人の家族機能から社会全体で支える仕組みへ。

これが、私たちが考える「身元保証2.0」です。

身元保証サービスは、決して「保証人の代わりになるだけの仕事」ではありません。

これからの時代に必要とされるのは、

「身寄りがないことを理由に、高齢者が社会から取り残されないための仕組み」

です。

そして、その仕組みを地域に広げていくためには、医療・介護関係者だけでなく、高齢者と日常的に接しているあらゆる人たちが重要なパートナーになります。

健康を支える人。

歯の健康を支える人。

美容を支える人。

財産を支える人。

事業承継を支える人。

地域の高齢者を支える人。

その一人ひとりが「身寄りのない高齢者」に気づき、必要な支援につなぐことができれば、社会は大きく変わります。

身元保証1.0が「施設や病院に入るための保証」だったとすれば、身元保証2.0は「その人らしく人生を最後まで生きるための生活支援」です。

私たちは今、その新しい市場の入口に立っているのではないでしょうか。

医療・介護DX代理店募集→https://ll-support.jp/wanted/

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

↑このページのトップヘ