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中流サラリーマンが“貧困老人”に…お金だけではない孤独問題
エキサイトニュース2019.6.23
「真面目に働いていたはずなのに、悲惨な老後が待っていた」。これが今の日本の現実なのだろうか。普通の勤め人として中流以上の生活を送ってきたのに、彼らはなぜ生活苦に陥ったのか?
◆真面目なサラリーマンが“貧困老人”になる時代
多数の「貧困老人」を取材すると、彼らは最初から下流生活だったとは限らず、むしろ普通に働いてきた人たちばかりであることが生々しかった。生涯独身、あるいは離婚したという人が多く、日常生活における孤独も際立っていた。
◆750万人が“独居老人”に…孤独という大問題
2025年には、「世帯主が65歳以上」の高齢者世帯が2103万世帯となり、これは全世帯の38.9%に上る。さらに、高齢者世帯のうち676万世帯が「夫婦のみ」、751万世帯が「単独世帯」。つまり751万人が“独居老人”になることが予測されている(国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計-2019年推計-」)。
貧困高齢者たちは居場所を求めて彷徨(さまよ)っている。これは、年金や生活保護だけで解決できる問題ではない。老後に向けた自身の「準備」が大事なのだ。
これまでSPA!が取材した貧困高齢者たちは、総じて無気力だった。貧困ゆえの無気力なのか、無気力ゆえの貧困なのかはおくにせよ、人生に夢や希望はとうてい抱けないようだった。「老後の楽しみ」という言葉が、これほど虚しく感じられることはない。