無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2024年03月

首都圏の高齢化危機














恐れていたことが現実のものとなる。東京への一極集中である。しかし、ただの一極集中ではありません。河合 雅司 氏曰く、「二重構造の一極集中」が起きるというのである。   

2045年の東京圏はさらに高齢化が進む。全国の65歳以上人口に占める東京圏の割合は2015年の25.6%から2045年には29.1%に上昇する。75歳以上も24.2%から28.1%だ。
  
全国の65歳以上の高齢者の3人に1人は東京圏に住んでいることになるのである。日本全体で見れば東京圏への一極集中が続き、東京圏の中でもさらに中心市街地へと人々の集中が進む「二層構造の一極集中」が起こるということだ。 もし万が一首都圏で大地震が起きた場合には本当に日本は壊滅してしまう。  

2045年の東京圏はさらに高齢化が進む。全国の65歳以上人口に占める東京圏の割合を調べてみると、2015年の25.6%から2045年には29.1%に上昇する。高齢者の3人に1人は東京圏に住んでいることになる。75歳以上も24.2%から28.1%だ。80歳以上の高齢者も激増し、都心に車いすや杖をつく住民が目立ち始め、若者の都市から高齢者への都市へと変貌を遂げそうだ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   
全然笑えない「人口激減ニッポンの未来」…2045年、「二層構造の一極集中」が起こる   
河合 雅司 氏 (作家・ジャーナリスト)     
 日本全体で見れば東京圏への一極集中が続き、東京圏の中でもさらに中心市街地へと人々の集中が進む「二層構造の一極集中」が起こるということだ。   

この間、関西圏や名古屋圏はほぼ横ばいであり、「高齢者の東京一極集中」が進むということだ。これだけ東京圏が高齢者を集めるのだから、この頃の地方は高齢者も激減する人口減少に陥る。   

2045年の65歳以上を見ると、中央区は2015年の16.1%から23.3%に上昇する。2015年に比べた伸び幅にするなら、千代田区1.86倍、中央区1.95倍、港区1.99倍だ。75歳以上も千代田区1.87倍、中央区1.94倍、港区2.07倍と倍増する。
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日本の人権意識の低さ














 今や高齢者が生活保護になることに抵抗のある人は極めて少なくなりつつあります。そのことを表す調査が行われています。独立行政法人経済産業研究所が2023年に行った調査で、その実態が伺えます。年金だけでは生活できない多くの高齢者が増え、既に全生活保護受給者の過半数を超えています。恐らく、今後も増え続けるであろうと思われます。本研究の新たな発見は、生活保護の受給は65歳以上の高齢者の生活満足度に影響を与えないということです。恐らく格差社会の拡大によって、今後、生活保護受給に対する考え方が大きく変わってくるでしょう。桐生市のように行政が生活保護申請をガードするような時代ではないのです。日本の人権意識の低さは世界でも群を抜いていることを我々は自覚しなければなりません。

結果は以下のとおりです。   
(1) 65歳以上について、生活保護受給の状況は生活満足度に影響を与えない。   
(2) 64歳以下について、先行研究と同様に、生活保護の受給状況は生活満足度にマイナスの影響を   与える傾向がある。   
(3) 性別による生活保護受給の影響の違いは見られない。   
(4) 地域による違いについて、先行研究と同様に、仙台市や足立区のような生活保護受給者の人口に対する割合の低い地域ほど、生活保護の受給は生活満足度にマイナスの影響を与える傾向にある。   

今、ニッポンの生活保護制度 はどうなっているの?(日本弁護士連合会)
日本の生活保護利用率は、先進諸外国とくらべると極めて低い数字にとどまっています。むしろ、数百万人が保護から漏れています。日本では人口の1.6%しか生活保護を利用しておらず、先進諸外国よりもかなり低い利用率です。しかも、生活保護を利用する資格のある人のうち現に利用している人の割合(捕捉率)は2割程度にすぎません。残りの8割、数百万人もの人が生活保護から漏れているのです。

仮に日本の捕捉率をドイツ並みに引き上げると、利用者は717万人になります。2012年に入ってから全国で起きている「餓死」「孤立死」事件発生の背景には、生活保護の利用率・捕捉率の低さが影響していると考えられます。
生活保護の世界の捕捉率

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生活保護の受給が幸福度に与える影響:日本の高齢者による検証 
RIETI 独立行政法人経済産業研究所 
 日本における生活保護制度は、経済的に困窮している人々に対して国の責任において最低限の生活を保障する、いわば最後のセーフティーネットとして機能している制度である。しかし、日本では生活保護基準よりも低い収入しか得ていない世帯のうち、実際に生活保護を受給している割合は、先行研究によると16%から20%程度でイギリス、アメリカ、ドイツなどの他の先進諸国と比較すると低い状況にある。このため、日本では生活保護が必要な人々に十分に行き渡っていないとも指摘される。   

日本の生活保護受給者の人口に対する割合は1%程度であり、多くの人々が生活保護を受給しない状況となっている。生活保護を受給しない理由の一つとして考えられるのが、「福祉のスティグマ(恥、不名誉な烙印)」である。これは、生活保護を受給すること自体が幸福度を下げる可能性があるもので、こうした傾向は海外の先行研究から明らかになっている。しかし、海外の先行研究は、失業を文脈とした、働ける年齢層に主眼を置いたものであり、働くことが難しい(難しくなりつつある)高齢者に着目した研究は行われていない。また、海外の状況は明らかになりつつある一方、日本の状況は明らかにされていない。本研究では、日本の状況について、65歳以上の高齢者に焦点を当て、生活保護の受給が幸福度に与える影響について検証した。
  

 
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居住支援法人とセーフティネット














身元引受事業が新しいステージを迎えそうです。予想していた通りです。現在、厚労省を中心に身元引受事業のガイドラインが検討されていますが、それに呼応するように「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案」が3月8日閣議決定をされました。  

改正点の中で特に注目すべきはその背景と追加された項目に身元引受に関連する項目が入っていることです。   
1).背景  単身世帯の増加、持ち家率の低下などにより、今後、高齢者や低額所得者などの住宅確保要配慮者(以下「要配慮者」という。)の賃貸住宅への円滑な入居に対するニーズが更に高まることが見込まれます。一方で、賃貸人の中には、孤独死や死亡時の残置物処理、家賃滞納等に対して懸念を持っている方が多くいます。    

この法律案は、こうした状況を踏まえ、要配慮者に対して入居前や入居後の支援を行う居住支援法人※などの地域の担い手の協力を得ながら、要配慮者が安心して居住できる環境を整備するため、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)等を改正するものです。 ※要配慮者の入居支援(物件の紹介等)、入居後の見守りや相談等を行う法人(都道府県知事指定)   

2)注目する改正点
(3)住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化  
[1] 国土交通大臣及び厚生労働大臣が共同で基本方針を策定  
[2] 市区町村による居住支援協議会※設置を促進(努力義務化)   
※地方公共団体の住宅部局・福祉部局、居住支援法人、不動産関係団体、福祉関係団体等を構成員とした会議体   

即ち、「単身世帯の増加、持ち家率の低下などにより、今後、高齢者や低額所得者などの住宅確保要配慮者(以下「要配慮者」という。)の賃貸住宅への円滑な入居に対するニーズが更に高まることが見込まれること、その一方で、賃貸人の中には、孤独死や死亡時の残置物処理、家賃滞納等に対して懸念を持っている方が多くいるとの背景認識が高まりつつあることです。」   

従来は居住支援に焦点がおかれていましたが、今回の改正点では、住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化がうたわれ、具体的には市区町村による居住支援協議会※設置を促進(努力義務化)が打ち出されたことです。
※地方公共団体の住宅部局・福祉部局、居住支援法人、不動産関係団体、福祉関係団体等を構成員とした会議体   

これは一歩前進といえます。ある意味で、これまで行政任せにしていた要配慮者支援をもう一歩踏み込んで、居住支援体制を強化しようとするものです。   

当、一般社団法人ロングライフサポート協会も今年2月に正式に居住支援法人の指定を受けました。積極的に居住支援協議会に参加をして参りたいと思います。

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001727644.pdf 
セーフティネット住宅との連携

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エッセンシャルワーカースト














医療福祉に係るエッセンシャルワーカーの数は約1000万人、実質全就労人口中トップの業界がまずは先鞭をつけるべきである。   

今もマスコミがアベノミクスの30年間の問題点を指摘しているが、結果として大企業や富裕層をより豊かにしただけで、中間層以下の国民に与えたのは低賃金にあえぐ就労労働だけである。先にも当ブログで報告をしたように、エッシャンシャルワーカーの数は約2700万人、運輸、宿泊業まで含めると約3000万人と全就業者の半数を占めるのである。   

エッシャンシャルワーカーが声をあげねば、社会は変わらないのである。   

医療従事者でつくる京都医療介護労働組合連合会が3月14日医師・看護師らの大幅賃上げと大幅増員による処遇改善を訴え、日赤労組や民医労が各院所でストライキを決行したほか、他の労組も宣伝や集会に決起。ケア労働者の賃上げに必要な財源を診療報酬・介護報酬再改定などで措置することを経団連や国に求めるよう、今回初めて京都経営者協会にも要請を行い、同協会事務所前の四条烏丸(京都市中京区)で宣伝しました。   

高齢者福祉施設の職員でつくる「こぶしの里分会」が、介護業界の人員不足や低賃金などの改善を政府に対して求めようと、初めてストライキに立ち上がりました。メンバー9人は、「#ストなう。」の黄色のそろいのTシャツを着て、記者会見や街頭でアピール。川上裕之分会長は、全産業平均から7~8万円低い賃金と深刻な人員不足にある介護現場の実態を告発し、「介護職員の処遇改善には介護報酬の引き上げが必要。利用者に負担増を求めるのではなく国庫負担の引き上げを」と訴えました。夜には、保育士、学童職員、介護職員らが、「私のガマンももう限界!」と政治決断による大幅賃上げと職員増を求めて、京都市役所前から河原町通を行進しました。   

各地の行動に駆け付けた、京都総評の梶川憲議長は、大企業は5ケタの賃上げもいわれているが、ケア労働者や中小企業で働く労働者、非正規労働者にはその波は及んでいないと指摘し、「この分野への賃上げ、処遇改善なくして、今年の春闘は終われない」と表明。   

全国のエッセンシャルワーカーは立ち上がらねばなりません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   
すべての労働者の賃上げ、処遇改善を 府内各地で春闘統一行動 医療・福祉労働者がスト、宣伝
  京都民法2024.3.22  
 全労連・国民春闘共闘「全国統一行動」に呼応して、京都総評傘下の労働組合は3月14日、府内各地でストライキや社会的アピール行動を展開し、大幅賃上げや処遇改善を求めて声を上げました。 

梶川議長 ケア・中小・非正規の賃上げ、処遇改善こそ    
各地の行動に駆け付けた、京都総評の梶川憲議長は、大企業は5ケタの賃上げもいわれているが、ケア労働者や中小企業で働く労働者、非正規労働者にはその波は及んでいないと指摘し、「この分野への賃上げ、処遇改善なくして、今年の春闘は終われない」と表明。ケア労働者の賃上げについて、報酬改定に関わった財界や政府関係者に対して抗議し、「すべての人の賃上げをめざし、どこの職場も団結してがんばろう」と激励しました。  

7日には、JMITUが京都でも170人でストを実施。14日は、京都生協労組もストライキを行い、京建労が南部と北部で集会を開催。公務の労組も連帯して行動していることを報告しました。
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50%














一体この国はどこに向かうのであろうか。人口は減少し、高齢者は激増する。国自体の活力が失われていく。これを食い止めねばならない。   

作家・ジャーナリスト河合 雅司氏の言葉を引用させて頂く。
「住民の高齢化が進めば、地域経済が疲弊し、税収も上がりづらくなる。人口が減るばかりでなく、住民の消費量も減ってくるので、政府の予測よりも早い段階で各種サービスの立地が難しくなることも予想される」
と警鐘を鳴らします。

現実的にその兆候は今日既に日本全国でみられるようになりました。   

今の日本の社会保障制度でこの試練に立ち向かうことができるのか?秋田県は50.1%と、県民の2人に1人が高齢者という社会を迎える。住民の高齢化が進めば、地域経済が疲弊し、税収も上がりづらくなる。人口が減るばかりでなく、住民の消費量も減ってくるので、政府の予測よりも早い段階で各種サービスの立地が難しくなることも予想される。待ったなしの状況なのである。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   
多くの人がまだ知らない、2人に1人が高齢者となる「県の名前」  
「高齢化する高齢者」がどんどん増える 2024.03.22  
 人口規模の大きい団塊ジュニア世代(1971~1974年生まれ)は2045年には71~74歳となるので、その後75歳以上人口は激増期に入っていく。「日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計)」(2019年)は、2040年には世帯主が75歳以上となる世帯が全世帯の24.0%を占め、75歳以上のひとり暮らしは512万2000人に及ぶという極めて異常な社会を迎えることを予測している。
 多くが年金を受給し始める65歳以上を見ても、2045年には19道県で4割以上となる。秋田県は50.1%と、県民の2人に1人が高齢者という社会を迎える。自治体ベースで見ると、さらに傾向がはっきりする。過半数を占める自治体は、2015年には15ヵ所で全体の0.9%に過ぎなかったが、2045年には全体の27.6%にあたる465ヵ所にまで膨らむのだ。人口増が続く東京都中央区にも高齢化の波は押し寄せ、16.1%から23.3%に上昇する見込みである。
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