
大変な時代になってきたものです、厚労省の人口動態統計によれば、22年度1年間に国内で死亡した日本人の数は概数で156万8961人といわれます。引き取り手のない死者の数は直近3年半で約10万5000人ですので、年間に直せば約3万人が引き取り手がないということになります。
毎年約2%程度の方が引き取り手がなく、無縁仏となっていることが伺えます。 死亡する人の数は平成元年に比べるとおよそ2倍になり、今後も増え続けるでしょう。それに併せて無縁仏も増加すると思われます。
一番ショッキングなのは、無縁遺骨の9割は身元が分かっているということです。要は親族や関係者がいても引き取りに来ないのです。 今も南の島で戦死した親族の遺骨を探しておられる方々もおられます。一方で、親族がいても遺骨すら引き取りに来ない方々もおられます。死者を大事にしない国に未来はないと思うのです。
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「ルポ 無縁遺骨」森下香枝著
日刊ゲンダイ 2024.2.22
2018年4月から21年10月までの3年半の間、引き取り手のない死者の数は約10万5000人にも上った。身寄りがないために死亡届も出せず、すぐに火葬もできず、最終的には役所のキャビネットや無縁の納骨堂をさまよう。本書は、これら多くの無縁遺骨を前に我々はどうするべきなのかを問う衝撃の書だ。
加えて、残された遺留金は約21億5千万円にものぼると総務省が発表しています。そして火葬後も引き取り手がなく、市区町村が保管している無縁遺骨は全国で少なくとも6万柱。その内訳を見ると「行旅死亡人」と呼ばれる身元不明者はわずかで9割は身元がわかっている。「全自治体の状況を把握できたわけではないので実際はもっとある」(総務省担当)という。
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